「あと、おじさんとスムーズに会話が出来るように毎日、新聞を読むようになりましたね。話題の映画や本もチェックするようにしています」 　今まで映画を観たり、読書する習慣のまったくなかったMさんは、面白い作品に出会うたびに「あぁ、みんなはこんな楽しい事をしていたのか」と悔しくなるそう。 「そうこうしているうちに、おじさんと話している方が楽しくなってしまって（笑）。もう同世代の男子と話していても内容が薄っぺらいし、お金も持っていないし……興味がなくなってしまいました」 　最初はおじさんウケする女子を演じていたつもりが、いつしか黒髪でシックな服装が好きになり、新聞と本を持ち歩き暇さえあれば読みふける……知的な女子に変身してしまったMさん。 「キチンとした服装や髪型をして言葉遣いも改めたら、あからさまにまわりからの扱いが変わってビックリしたんです。せっかくなのでもっとハイレベルな女性になるための勉強として、銀座でホステスをしてみたいなと思っているんですよ」 　ギャラ飲みで学んだ事をしっかりと吸収し、さらなるレベルアップを目指すMさん。果たして、彼女が銀座でナンバー1まで登りつめる日はくるのだろうか。＜取材・文・イラスト／鈴木詩子＞漫画家。『アックス』や奥様向け実話漫画誌を中心に活動中。好きなプロレスラーは棚橋弘至。著書『女ヒエラルキー底辺少女』（青林工藝舎）が映画化。