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大谷翔平のライバルは4試合で2発! 日米野球で最も注目される“天井直撃弾男”ファン・ソトを直撃

 4試合で2発!……と聞けば、野球ファンの多くは4試合で2ホームランを想像するだろう。応であり否。東京ドームでの4試合で逆方向に2本のアーチを放っただけでなく、わずか12打席でドームの天井に2発も打球を当てた規格外のメジャーリーガーをご存じだろうか。

MLB公式サイトでも速報されたソトの”天井直撃弾”

 今年の日米野球で一躍その名を知らしめたのはファン・ソト外野手(ナショナルズ)。13日に発表された今季ナショナルリーグ新人王は、候補に上がりながら、同じくMLBオールスターで来日中のロナルド・アクーニャJr(ブレーブス)外野手に譲ったものの、4年ぶりの開催となった日米野球では、東京ドームでの全4試合にスタメン出場。天井直撃2塁打(11/8対巨人)、勝ち越し2ラン本塁打(11/9)、2試合連続アーチ(11/10)、天井直撃特大ライトフライ(11/11)と、すべての試合で4万人の観衆をどよめかせた。 ◆ソト 東京ドームでの4試合◆ 11/ 8 遊失 天井直撃二塁打 補邪 中安 11/ 9 左飛 三振 左本 三振 11/10 三振 左本 投失 一ゴ 11/11 遊ゴ 天井直撃右飛 四球 右二 左飛  東京ドームの天井直撃弾といえば、近鉄時代のブライアント氏や巨人時代の松井秀喜氏が放っているが、直近では2016年11月に大谷翔平が侍ジャパン強化試合でぶつけて以来となる”快打”。類まれなバットスピードと、ダイナミックなスイングがなければ到底、ドームの天井には届かない。そんなドーム天井直撃打を2発も放ったソトは、今年19歳6か月の若さでメジャーデビューを果たしたドミニカ出身の全米球界注目のプロスペクト(期待の若手)選手だ。左打席から放たれるえげつない打球とは裏腹に、つい先日20歳の誕生日を迎えたばかりの童顔ルーキーだ。  高卒、大卒のルーキーが一軍で活躍することが珍しくない日本球界とは異なり、ドラフト即メジャー昇格は、ほぼあり得ないメジャーリーグは厳しい生存競争の先にある夢舞台だ。2016年のアマチュアドラフトでナショナルズから指名を受けたソトは、今年5月のメジャーデビューまでの2年半をマイナーリーグで過ごしてきた。そこでソトのマイナー時代の成績を調べてみると、あのイチローの2軍時代と遜色ない3割6分台の好成績を残していた。ソトとイチローのマイナー時代の打率を列挙してみよう。 ◆ソト マイナー時代の打率◆ 2016年(17歳) ルーキー級 45試合 打率.361 1Aショート級 6試合 打率.429 2017年(18歳) ルーキー級 9試合 打率.320 1Aフル級 23試合 打率.360 2018年(19歳) 1Aフル級 16試合 打率.373 1A上級 15試合 打率.371 2A 8試合 .323 3A級を飛び越え5/15にMLB初昇格 ・マイナー合計(2016~18年) 122試合 453打打数164安打 打率.362 ・【参考】イチロー2軍時代(1992~93年) 106試合 424打数156安打 打率.368  27歳のイチローがMLBデビューを飾った2001年以降、過去18シーズンでわずか10人目となる“10代野手のMLBデビュー”の偉業を果たしたソトは、5月15日の初昇格から一度もマイナーに降格することなく、5月下旬からレギュラーに定着。大きなケガに見舞われることなくメジャー1年目を終えたソトは116試合に出場し、22本塁打、打率.292という好成績を残した。
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“3試合無安打なし”の快挙
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