仕事

忘年会の店選びでキレそうな若手幹事たち。上司の無茶ぶり、女のコの手配まで…

 酒が入ればやはりその先はお決まりのパターン。いわずもがな、やはり「オンナ」である。普段はライバル関係にあるという某広告代理店とPR会社にそれぞれ勤務する、中本さんと市倉さん(共に仮名・30代)は今年も“対策”を練っている。 「忘年会は結局、接待。二次会や三次会には得意先が来ますし、必ず女性をつけないとダメなんです。でも、社員の若い子を差し出すわけにもいかず……。かといってプロのコンパニオンを呼ぶわけにもいかない。だから、知人のキャバ嬢などに頼み込んで、にぎやかし役として来てもらうんです」(中本さん) 「二次会と三次会で、中本君のところとチェンジ。お互いライバル企業に勤めていますが、遊び場は一緒だし、こういう時は持ちつ持たれつ。お互いの懇意のお店の女のコに、その(忘年会の)日はアルバイトしてもらってるんですよ。もちろん自腹ですし、10万くらい飛びます。でも、まあ……うま味はあるんですよね(笑)」(市倉さん) 歌舞伎町

ピンチをチャンスに変えるしたたかな一面も…

 2人はすでに新卒後10年以上勤務している中堅社員だ。表では「忘年会の女性調達要員」としてヘラヘラやっているが、そこにはしたたかな計算がある。 「ハニートラップとは言いませんが、高いバイト代を払うだけあって、彼女たちはいろんな話を上司から聞き出してくれます。場合によっては、我々を売り込んでくれる。若者にとって忘年会の準備がきつい? そう思うのでしょうが、上司や同僚、部下が一同に参加する忘年会を仕切るんですよ? そこにどんなうま味があるかを考えるべきです。すべてはこちらの思うがまま。いわば“ビジネスチャンス”なんです」(市倉さん)  ピンチをチャンスに変える、ではないが、海千山千、百戦錬磨のリーマン先輩たちが指南する忘年会活用術。年中仕事をしなければならないのか、という絶望感も確かにあろう。しかし、忘年会の準備に疲弊する若者たちに、ぜひとも参考にしてほしい実情……なのかもしれない。<取材・文/森原ドンタコス>
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