恋愛・結婚

ママ活をはじめた専業主婦、目的はダイエット!?「やせないのはトキメキが足りないから」

 お酒も入ってリラックスムードになると彼は、学校では友達がほとんどいないことや、同年代の女性が怖いということなど、大学生らしい悩みを美香さんに打ち明け始めた。 「同世代の女のコはLINEの返事がちょっと遅いだけでキレたりして、どう付き合ったらいいのか分からないって。今まで彼女ができたことがないって言うし、地元には仲の良い男友達もいるけど、学校のパリピみたいな人たちにはついていけないってため息をつくんです」  そんな自分に自信が持てないとしょんぼりする彼を慰める美香さん。 「私は『君といてとても楽しいよ、本当だよ』と言い続けていたら、彼がどんどん元気になって。うれしくなりましたね。そして、酔っていた私は調子に乗っちゃって、つい帰り道で彼にキスをしてしまったんです」 ママ活 “ちょっと若い男の子と食事”のつもりだったのに、いざとなると大胆な行動にでる美香さん。キスはもう完全にアウト(浮気)なのでは……。そして、別れ際におこずかい1万円を渡してタクシーに乗り込んだ。 「彼からすぐにLINEがきて『今のキスで、ちょっとだけ自信がついた気がします。また会いたいです』なんて書いてありました。正直、胸がキュンキュンしてしまいましたね。まさか自分からあんなことをしてしまうなんてビックリです」  翌日から美香さんは体操教室に通いまくり、どんどん体重が落ちているのだとか。 「彼とまた会うときまでに、ちょっとでも痩せたくて頑張っているんです。ただ、最近はLINEで『僕は留学したくてお金を貯めているんだ』って何度も言ってくるので……きっと、このまま会っていたら私、金づるにされてしまいますよね。でも、やっぱり……もう1回会いたいと思いますが」  先日久しぶりに会った夫からも「痩せたし、なんだか綺麗になったね」と言われた。美香さんは「エステに行き始めたんだ」と嘘をついたんだとか。  すっかりママ活にハマりかけている美香さん。しかし、“ママ活”というカジュアルな言葉や、手軽に使えるスマホアプリの進化によって罪悪感が薄れつつあるのかもしれないが、既婚者である妻たちにとって、エステ感覚でママ活をすることにはリスクが伴うことも忘れてはならない。離婚など大きなトラブルに発展しないことを願う。<取材・文・イラスト/鈴木詩子>
漫画家。『アックス』や奥様向け実話漫画誌を中心に活動中。好きなプロレスラーは棚橋弘至。著書『女ヒエラルキー底辺少女』(青林工藝舎)が映画化。
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