“ポップコーン屋”黒田勇樹の海外ドラマレビュー!Vol.1
―[黒田勇樹の海外ドラマレビュー]―
都内の某映画館でひっそりポップコーンを販売している元俳優の黒田勇樹氏。自称”ハイパー・メディア・フリーター”の彼は最近、自身の「幅」を広げるべく、アルバイトの多忙なシフトの合間を縫って「海外ドラマを見はじめた」という。とはいえ「フリーター」生活の黒田氏。「カネに困っている」とボヤく彼は弊社の薄謝を目当てに、不定期でオススメ海外ドラマのレビューを書くことになった――。
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俺は昔からリア充が嫌いだ。
だからアメリカドラマでよくある「青春白書」的なものは、素直に見ることができない。
以前も枕の端をかみ締めながら『The OC』を延々見続けたことがある。
アイツら見ててイライラするのに、話が面白すぎて観るのやめられないんだもん!
その『The OC』と並ぶアメリカの大ヒット青春ドラマ『One Tree Hill/ワン・トゥリー・ヒル』を見てみた。
バスケ部の花形2人と、チアリーダー2人が主要な登場人物。
1試合活躍したぐらいで後部座席の女のコがブラを外し始めるとか、俺がアカデミー賞取った時でも経験したことねーぞ! どんだけリア充なんだお前ら!!
これだけでもイライラ要素満点なのに、主役の一人に「ネイサン」といヤツが出てくる。
このネイサンとルーカスという、同じスター選手を父に持つ異母兄弟を中心に描かれる青春ドラマなんだけど、それを取り巻く「トーサン」や「カーサン」、「オジサン」なんかも出てきて話を盛り上げていく。
金麦片手にDVDを楽しんでいる俺は、普段自分が「ニーサン」と呼ばれていることもあり、「こんなに“サン”がつくヤツばっかり出てきたら混乱するぞ!」とか思いながら見ていたんだけど、物語の運びが非常にスムーズで混乱することなくグイグイ引き込まれる。
2人のライバルが繰り広げるバスケシーンも相当な迫力で面白い。
そして案の定、平和な時期は長く続かず、それぞれの両親や取り巻く環境を巻き込みドロドロとしてくるストーリー……。
目が離せないじゃないか!!!!!
つーかもう、こいつら、リアル充実してねぇ!!!!!
また眠れない夜が続きそうだ……。
黒田勇樹●’82年生まれ。元俳優。幼少の頃からモデルとして活躍。現在、サイト『黒田運送(株)』(http://yuukikuroda.com/)やTwitter(@yuukikuroda)も絶賛更新中! 著書『非俳優生活 100days』(青土社)が3月16日に発売!!
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