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東京五輪に向けて喫煙所が足りない問題、自治体の意見は?

 来年に開催される2020年東京オリンピック・パラリンピック(以下、東京五輪)。大会に向けて、競技会場の施工・整備ほか、様々な施策が進められているが、一つの論点となっているのが、国際オリンピック委員会(IOC)が掲げる「たばこのない五輪」。大会組織委員会は2月28日、加熱式たばこを含め、大会期間中は競技会場の敷地内を全面禁煙にすると発表した。  同委員会によると、近年の夏季五輪開催国では会場の屋内禁煙が進んできたことがその発表の拠所ではあるが、先の平昌五輪では、会場周辺でもたばこの吸い殻のポイ捨てが問題となっている。周知のとおり、五輪開催地である東京都内は、各自治体ごとに違いはあるものの、原則、屋外での喫煙は禁止されている。多数の外国人が訪れることが予想される大会期間中、そうした問題はどうクリアされるのか。  メイン競技会場となる新国立競技場、都内乗降客数第1位の新宿駅を管轄内に持つ、新宿区の環境清掃部の担当者は以下のように語る。 「新宿区では、喫煙する方を排除するのではなく、分煙と喫煙マナーの徹底を図ることでたばこを吸う方も吸わない方も心地よい環境づくりが重要であると考えています。区有地に限りがあることから、喫煙所は既設のものを中心に整備が可能となったところから整備していく方針です。今後、東京五輪に向けては、新宿駅西口駅前の喫煙所の再整備を予定しています。  喫煙所以外には、日本語、英語、中国語、韓国語の4か国版の路上喫煙禁止ポスターやステッカーを用意して、新宿の喫煙ルールの啓発を図っているところです。しかしながら、訪日する外国人の方々は喫煙ルールの異なる国から訪れる方が大半であり、区内の路上で喫煙できないという事情を知って来日する方はほとんどいないというのが現状です。  ポスター等だけでは、新宿の喫煙ルールを浸透させることは困難であり、路上喫煙禁止キャンペーンなど、区民の方々と協働して周知を図っていくことに併せて、喫煙所の利用を促すために、わかりやすい喫煙所のあり方を検討していくことが必要であると考えています」 「たばこのない五輪」とお題目ばかり唱えて喫煙者を排除した結果、隠れてたばこを吸う“野良喫煙” が増えては本末転倒もいいところだ。東京五輪に限らず、訪日外国人が今後も増加していくことが予想される今、喫煙所の増設について、各自治体で議論されることが望まれる。<取材・文/日刊SPA!取材班>
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