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「街にあふれるクリスマスソングがウザい」の声。最もイラつく曲は?

 12月に入り、世間はクリスマスソング一色だ。マライア・キャリーやワム!にはじまり、山下達郎やB’zなどの大量オンエアに耐える季節である。なんと、発売から25年経ったマライアの「恋人たちのクリスマス」が、「ビルボード・ホット100」で1位を獲得する事態まで発生し、音楽業界のクリスマス商戦は激化する一方だ。 クリスマスソング

「1960年代以降のクリスマスソングを流さない」店が話題に

 もちろん、楽曲に罪はない。冷静に聴けば、どれも魅力的なポップソングだ。しかし、その再生頻度が常軌を逸している。特に日本の街は不要な音楽から逃げられない構造なので、事態は深刻だ。コンビニ、ドラッグストア、スーパー、カフェ、居酒屋、どこへ行っても何かしらの音楽を耳にすることを強要されるからだ。  この環境下で迎えるクリスマスは、知らず知らずのうちに人々の精神をすり減らしているのではないだろうか? 家に帰ったところでテレビやCMなどで繰り返し聞かされるのだから、血圧も上がりっぱなしだろう。  そんな悩みは日本だけではない。このたび、イギリス北部のヨークにあるジン専門店「York Gin」の取り組みが話題になっている。それは、店内で1960年代以降のクリスマスソングを流さないこと。店員が毎日8時間マライア・キャリーの無限ループに耐えなければならない状況を回避すべく、流す曲に制限を加えたのだ。  どういう曲なら安っぽくならないかをテストした結果、昔ながらのキャロルや「くるみ割り人形」などのバレエ曲の他には、フランク・シナトラやエラ・フィッツジェラルドのようなスタンダードにとどめておく判断に至ったのだ。「York Gin」のエマ・ゴディヴァラ共同ディレクターは、「クリスマスが大好きだからこそ、私たちのお店を俗っぽくしたくなかった」と、その理由を語っている。(『The York Press』 11月11日掲載記事より 筆者訳)
フランクシナトラ

フランク・シナトラ クリスマスアルバム

英新聞の「最もいらつくクリスマスソング20曲」とは

 このニュースはイギリス国内でバズり、大手新聞「ガーディアン」の電子版には「歴代で最もいらつくクリスマスソング20曲」という記事まで掲載された。マライア・キャリー「恋人たちのクリスマス」(20位)やワム!「Last Christmas」(17位)をはじめ、ジョン・レノンの「Happy Xmas(War Is Over!)」(5位)や、80年代のチャリティームーブメントから生まれた「Do They Know It’s Christmas?」(2位)なども選ばれている。  「Happy Xmas(War Is Over!)」は、<ヨーコ・オノと子供合唱団のコーラスが神経を逆なでする>と、さんざんな言われよう。「Do They Know It’s Christmas?」に至っては、作者のボブ・ゲルドフ自身の「僕は歴史上最悪の2曲に対して責任を負わなきゃならない」との言葉とともに酷評される始末だった。ちなみに、ゲルドフの関わった「最悪の2曲」のもうひとつは「We Are The World」だ。  「最もいらつく曲」1位に選ばれたのは、デヴィット・ボウイとビング・クロスビーのデュエット「Little Drummer Boy/Peace on Earth」。ボウイ自身が「大嫌いな曲だ」と言っている。 Little Drummer Boy/Peace on Earth いずれにせよ、何十年もの間、延々と同じ曲を聞かされるクリスマスには、欧米諸国も辟易(へきえき)しているのだろう。
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