仕事

真面目だけどモンスター? 最近の若者がわからない…上司の嘆き

社内秘の企画書を外部に送ってしまう

「それから少し経ち、彼女に案件を頼んだんです。すると、複数のライターに『媒体を立ち上げるので企画書を出してください』と送っていたんです。あるライターから、『企画の方向性からからこちらが全部やるのか』『単価も不明なのに、取材先から記事内容まで考えなきゃいけないのか』とまたしてもクレームが。  さらに驚いたのは、別の案件で作られた企画書を『社内の人間には送ったことを内緒にしてください』と言って、関係者みんなに送っていたんです。機密事項などが記載されている企画書で、しかも彼女が作成したものではないのに『参考に』と言って添付して配りまくる神経もわからず、ただ困惑しました」  小林さんは愛理さんに、「こういう行為は大変なマナー違反である」と説明し、注意したそうだ。 号泣 「注意をすると、少し席を外して休憩室で泣いているようなんです。ほかの社員から『愛理さんが泣いていたよ』と聞かされました。まるで僕が悪人のような扱いです。きつく言うと、半日休んだりと、モンスターというよりは微妙な迷惑が重なって、面倒なタイプ。それなのに、なぜかバレンタインに手作りケーキを作ってきたりと、頑張る方向がとんちんかんなんですよ…」  苦悩した表情を見せる小林さん。このように、業務中もきちんとメモも取り、勤怠も悪いわけでもない。はた目からは「真面目な社員」なのだが、自分が間違っているという姿勢が欠如しているようだ。 「それでもなんとか、1年半ほど勤務してくれました。ある日、相談したいことがあるといわれたので、打ち合わせの時間を作ると、『やりたいことが見つかった』と言われ、そのまま自己都合で退社してもらいました。しばらくして、愛理さんとSNS上で繋がっていたという社員が、彼女の投稿を見せてくれました。すると、地元に戻って『結婚しました』という報告がアップされていました。めでたいことですが、最近の子の考えはよくわからない(苦笑)」  自分にとって「働きづらい」職場よりも、馴染みの地元にUターン。若い世代の女性は、就職に関しても、昔でいう腰かけでさっさと辞めてしまうようだ。まさに、アプリでもなんでもクリックで消せる世代特有といえる。<取材・文/池守りぜね>
出版社やWeb媒体の編集者を経て、フリーライターに。趣味はプロレス観戦。ライブハウスに通い続けて四半世紀以上。家族で音楽フェスに行くのが幸せ。X(旧Twitter):@rizeneration
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