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「俺のマスクは有名メーカーで1枚3000円」コロナマウンティングがウザい

リモート会議で背景にゴージャスなインテリア

リモート会議 最後は、無理なマウンティングによって人生をかけて演出してきたことが全てオジャンになった例。関西地方の化粧品メーカーに勤務し、現在は仕事のほとんどがリモートワークという庄野梢さん(仮名・30代)が話す。 「一部の女性上司たちのリモート会議で映る背景が、日に日に豪華になっていったんです。最初は殺風景な背景だったのに、いつの間にお花が飾ってあったり、カーテンがゴージャスなものに変わったり。顔にライトを当てておきながら“すっぴんで何もしてないの”と言い合うのが、“お決まり”になったほどです」(庄野さん、以下同)  ここまではよくある「マウンティング」だが、自身を「お嬢様」と言って憚らない直属の上司(40代・独身)の背景には目を見張った。 「実家は裕福で父親は経営者、母親はお花とピアノの先生をやっていて、自分も両親も方言を使ったことがない、というのが彼女の口癖でした。コロナで完全リモートワークになり彼女は実家からリモート会議に参加していました。頭のすぐ上にシャンデリア。その後ろには銀の燭台(しょくだい)があり、ろうそくが燃えていました」  誰もがお嬢様というのは本当だったのだ、と思った。

嘘がバレることも…

 しかし背景の引き戸が「ガタタ」と音を立てたかと思うと、そこに映ったのは上司の母親と思しき女性。 「上司に向かって『あんた、パソコンに向かって何をブツブツいいよんの』みたいな、思いっきり方言で話しかけていたんです(笑)」  庄野さんは「答え合わせのような反応」と笑う。マウンティングを取りたくてたまらない、という人がいるかもしれないが、コロナ禍のような「本当のピンチ」の時に空気を読まずにやってしまうと、思わぬ形で足元を救われるかもしれず、注意が必要だ……とでも言っておこう。<取材・文/森原ドンタコス>
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