更新日:2021年07月17日 19:01
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ワクチン接種に“消極的”な若者たちのホンネ。「打ちません」と即答した大学生は

ムカついたが予約は取り消した

若者 都内のIT企業アルバイト・小宮真太郎さん(仮名・20代)は、6月に職域接種を受けられるとの案内を聞き、接種を希望していた。  だが、小宮さんがワクチン接種の予約をしていることを知った社員が小宮さんの元に駆け寄ってきて、信じられない一言を放ったという。 「バイトの分はないから、予約を取り消せというんです。正直、いま打たなくてもいいと思っていたし、社員さんや中高年の方が優先されるべきとも感じていて、ちょっとムカつきましたが予約は取り消したんですよ」(小宮さん、以下同)  と、ここで話が終わっていれば、小宮さんが悔しい思いをするだけで済んだ。しかし、小宮さんを不憫に思ったベテランのパート女性が、小宮さんの知らないうちに上司に掛け合っていたというのだ。

「自分よりも必要としている人がいるならば、そっちを優先してほしい」

「職場に行くと、『お前、本当は打ちたいのか?』と上司にたずねられ、最初は何が起きていたのかわかりませんでした。結局、自分の知らないところで話がこじれまくっていて、僕が社員を出し抜いてでもワクチンを打ちたがっている、なんて話にすりかわっていたんです」  打っても打たなくてもいい、と考えていた小宮さんだが、周囲のお節介や要らぬ忖度により、一部の社員からは陰口を叩かれ、肩身が狭い思いをしたという。 「若者はコロナ禍でも遊び回って飲みまくっていると思われていますが、実際、多くの若者たちは我慢をしています。ワクチンも、自分より必要としている人がいるならば、そっちを優先してほしいって感じなんです。今はワクチンの供給が追いついていないということで、少し不安な気持ちもありますが」
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ワクチン騒動に巻き込まれたくない
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新聞、週刊誌、実話誌、テレビなどで経験を積んだ記者。社会問題やニュースの裏側などをネットメディアに寄稿する。

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