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マリナーズ岩隈 貧乏クジを引いた理由

●マリナーズ3-9巨人(3月26日 東京ドーム)

岩隈久志,マリナーズ

4回6失点。オープン戦貧打であえいでいた巨人打線にメッタ打ち。「大炎上」を喫してしまった岩隈。写真=時事

 岩隈投手の4回6失点の登板を見て、そりゃそーだよなと同情しました。

 メジャーでは、開幕ローテーションの4番手5番手に入らなかった先発投手が、今日のように開幕前のオープン戦最終戦で先発して、4~5回を投げるケースはほとんど見られないからです。

 本来であれば、今日の岩隈投手は1イニングか2イニングを投げ、メジャーの公式戦に出場できるチームの40人枠のまま3Aか2Aで開幕投手を務め、開幕ローテーションの先発投手枠5人に故障があった場合に備えます。

 また他球団のGMやスカウトから評価を受けるためにマイナーで頑張るのも、開幕ローテーションを外れた先発投手のモチベーションの源だったりします。

 しかし、今回の岩隈投手は、凱旋帰国という興行的な理由や、むやみに3Aに降格できないなど、おそらく契約の縛りもあるのでしょうね。開幕をブルペンで迎える彼は当面、序盤で試合が壊れたモップアップ(mop up=敗戦処理)限定の起用となることでしょう。

 貧乏クジを引いちまったんですね。彼は。

 まだ1年目の岩隈投手は、英語は分からないだろうし、よほど経験を積んだ通訳でもなければこのあたりの行間までは読めない筈です。ですが、クラブハウスの雰囲気ってのは選手本人に伝わってしまうのです。なぜか? チームメイトにとって今回の彼の処遇は他人事ではない。明日は我が身。だから言葉は交わさずとも、正直に伝わっちゃうのですね。

 いっそ3Aの開幕投手あたりでびゅんびゅん投げて、アメリカの野球に慣れた5月頃にメジャーに上がって来るくらい割り切れたら、本人にとっても周囲にとっても幸せなストーリーではないのかな? と思った東京ドームの試合でした。

<取材・文/NANO編集部
海外サッカーやメジャーリーグのみならず、自転車やテニス、はたまたマラソン大会まで、国内外のスポーツマーケティングに幅広く精通しているクリエイティブ集団。「日刊SPA!」ではメジャー(MLB)・プロ野球(NPB)に関するコラム・速報記事を担当。




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