パワハラ被害で鬱状態の26歳男性が、ネット掲示板での出会いに救われた
ネットで知り合った人と簡単に会い、トラブルに発展する出来事が多い一方、顔も名前も知らないからこそ気軽に話ができると感じるという意見もあります。今回は、そんなネットの友人に救われた男性のエピソードをご紹介します。
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新卒入社した会社で上司から暴言や恐喝まがいの言動など、ひどいパワハラを受け、うつ状態になってしまった堀川秀明さん(仮名・26歳)。その後仕事をやめて引きこもり、ネットを徘徊する毎日を過ごしていました。
「仕事をやめてからは何もやる気が起きなくて、ネットをするか寝るかしかしていませんでした。そんなときに見つけたのが、とある掲示板だったんです。うつなどのワードで検索して見つけたのであまり明るいものではありませんが、もうかなり廃れていてほとんど書き込みがなかったんです」
たまにポツリと書き込まれる内容は心の病やそれに関するものが多く、堀川さんは気がつくと熱心に見入っていたそうです。そして妙にその廃れた掲示板に惹かれ、今まで誰にも相談できなかったうつや仕事のことを思い切って書き込みました。
「人がいないから逆に書きやすかったのかもしれません。誰かに見られたらいいけど、批判や見下すような人には見られたくないなみたいな。だから返信が来ることも期待していませんでした。書くことで少しだけ楽になった気はしましたが」
書き込んでから数日後、堀川さんは恐る恐るその掲示板を見に行きます。すると堀川さんの書き込みに対し、Rと名乗る人物から返信が来ていたのです。文面から察するに男性と思われるRさんは、強い共感でも批判でもなく堀川さんを受け入れるような内容を書き込んでくれていました。
「無理に共感している感じでもなく、僕が弱いとかそういうことも一切言わない優しい文面で嬉しくなったのを覚えています。僕も本当は誰かに話しを聞いてもらいたかったんですよね。だからすぐにRさんに返信して、そこから掲示板でのやり取りが続きました」
ごくたまに他の人からの返信や書き込みがあるものの、掲示板はほぼ2人だけで使っている状態。毎日のようにそこでRさんと会話を続けていると、Rさんから直接連絡をしないかと提案されたそうです。廃れているといっても、不特定多数のネット民がアクセスできる掲示板に自身の個人情報を書き込む事はかなり抵抗があったのですが、何かあったらアカウントを削除する覚悟でRさんとLINEを交換することにしたのです。
LINEを交換してからは悩みを相談するわけでもなく、今日食べたものや1日の過ごし方など他愛もないやり取りが続いていました。それでも堀川さんは誰かと繋がっているということを感じられるだけで、心が楽になっているのを感じていたそうです。しかしある日、そんな堀川さんの心を乱す出来事が起きてしまったのです。
廃れた掲示板での出会い
出会った共感してくれる人
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