コロナ下の転職、成功と失敗を分けたもの「今までの働き方を後悔した」
特別なことがなければ、なんとなく毎日をやり過ごしているという人も多いのではないでしょうか? しかし、変化のない日々を送っていても、自分で目標を決めてスキルアップを目指せる人もいます。コロナ禍の転職ではとくに、そういった違いが大きく影響するかもしれません。
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「正直、驚きました。高校時代はいっしょにバカをやったりしていましたし、勉強やスポーツを頑張るというタイプではなかったので、軽い冗談ぐらいのつもりで聞き流していたんです。でも、熱心に料理関係の本を読んだり、閉店後に許可をもらってメニューを試作したりする姿を頻繁に目にするようになっていきました」
Fの頑張りを邪魔してはいけないと思ううち、同じ職場にいながらも疎遠になってしまいます。Fは何度も「いっしょに勉強しよう」と誘ってくれましたが、とくに将来の目標もなかった伊本さんは、高校時代の友達や職場の同僚などと楽しい日々を送っていました。
そんなとき、コロナ禍のニュースが流れ、店は休業に。
「職場からは、ほかの仕事を探すよう打診されました。コロナ前は人気店でスタッフの人数が多かったこともあり、追い込まれていた感じです。打診されてすぐに辞めていく人もいて、Fもそのうちの1人でしたが、僕は資格も持っていなかったし、最後までしがみつきました。あわよくば、オーナーが仕事を紹介してくれるかも? と甘い考えもあったんです」
これまでに、調理師免許とともにフードコーディネーターなど食の資格をたくさん取得し、メニュー開発にも積極的に携わっていたFは、すぐに大手企業の社員食堂に転職。一方、伊本さんは最後まで粘り続けましたが、オーナーが仕事を紹介してくれるということもないまま店を閉める日を迎え、辞めざるを得なくなりました。
「長年、飲食店で勤めていたのに資格も取らず遊びまくっていたツケがまわってきた感じです。コロナ禍で希望するような飲食店での正社員採用は厳しいですし、長年飲食店でしか働いたことがなかったので、ほかの職種に就ける自信も経験もない。いまは仕方なく、冷凍された食材を揚げたり焼いたりするだけのチェーン店でバイトをしています」
同じ高校で友達同士だった伊本風馬(仮名・26歳)さんとF(26歳・男性)は、同じ飲食店でアルバイトをはじめ、2人とも同じ飲食店で正社員になりました。仲がよく遊ぶことも多かった2人ですが、ある日を境にFが「将来自分の店を持ちたい」と夢を語り、熱心に食の勉強をはじめたのだとか。
【bizSPA!より転載。リンクなど元記事に移動します】⇒熱心に料理の勉強をする同僚
コロナで店が休業になって転職活動を
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