春爛漫の陽気となった先週末、全国各地で人の賑わいが戻ってきた4月9日、プロ野球の阪神は広島相手に1対9の大敗を喫し、球団史上最速で借金10に到達という不甲斐ない試合だったが、甲子園球場には4万人近くの大観衆が詰めかけた。プロ野球界にも“日常”が戻りつつあるのかもしれない……。 　そんななか、新型コロナの「リバウンド」が懸念されるものの、政府は本格的な経済再開に向けて、5月から「イベントワクワク割」の開始を検討中だ。GoToに続き、また目新しい政策の登場かと思いきや、「実質はGoToイベント」だとトラベルジャーナリストの橋賀秀紀氏は話す。 「『ワクワク割』はコンサート、映画、スポーツイベント、美術館などを対象に、イベントチケットの2割相当分、上限2000円が割引になる制度です。GoToイベントとの違いは、ワクチン3回目接種が条件ということ」 　4月8日時点で、3回目の接種を終えた65歳以上は85％だが、全体では45％にとどまる。特に若者の接種率が伸び悩む。 「『ワクワク割』は予算がなくなれば終了します。今からでは3回目が間に合わない若者もいるため、結果的に高齢者がトクする制度との批判もある。ただ、PCR検査などで陰性という検査結果があれば割引は受けられます」 　では、おトクな使い方は？ 「上限2000円近くまで割引になるユニバーサル・スタジオ・ジャパンや富士急ハイランドなどのテーマパークが狙い目です。まだ正式発表されていないが、GoToイベントのときに対象となったので、『ワクワク割』も対象になるでしょう。 　さらに歩調をあわせて他のGoTo関連も再開されれば、旅費はGoToトラベル、食費はGoToイート、イベント代はワクワク割と、いくつもの割引を掛け合わせられます。賛否両論あるが、税金が投入されるからには、やはり使わないと損ですよ」 　ワクワクしないのはネーミングのせいか。 ＝＝＝＝＝＝