更新日:2023年03月26日 07:39
スポーツ

日本で大人気のMLB記者が振り返る、WBC侍ジャパンと愛しきニッポン

なぜアメリカは優勝できなかったのか?

――アメリカ人のあなたにとって、決勝戦でアメリカは敗れ、大会連覇が絶たれました。もし投手陣の層がもっと厚かったら、アメリカは勝利できたと思いますか? マイケル:何を言ってるんだ? オレたちの代表はこんなに素晴らしい決勝戦で正々堂々と戦って、僅か1点及ばず敗れたんだぜ。悔しさなんて微塵もないし、決勝まで勝ち上がってきたアメリカ代表は素晴らしかったよ。野球ファンからすれば、日本もアメリカも、どっちも*ウィナーだよ。(*編集部注:この場合のウィナーは「勝者」というより「賞賛に値する素晴らしい人・モノ」という意味)。  確かに僕は大会中、アメリカ代表の投手陣の層の薄さを指摘してきたけど、決勝戦に限って言えば、アメリカの投手陣は何も問題なかったよ。野球ってスポーツは2点しか奪えなければ、そうは勝てないゲームだし、我々のあの強力打線が2点に抑え込まれるなんて、そう滅多に起こることではないからね。   ――2023年、5回目の大会は成功を収めたように思えますが、MLB主導の大会は問題点も多く感じます。その点についてはなにか意見はありますか? マイケル:立場上、僕はMLBに勤務している身だから、大会の運営や改善点についてここで多くを語るべきではないけれど、個人的には正直、(次回)2026年大会を更さらに良くするポイントは今は思い出せないよ。  世界のあちこちから我々を驚かせるチームが予選や本大会に出てきたし、素晴らしい試合がいくつもあった。そして最後にあの劇的な決勝戦だぜ! まぁアメリカ代表に関して言うなら「あの打撃陣に見合うレベルの投手陣を招集してよ」とか、言いたいことはあるけどね(笑)。

「日本に戻る日が待ち遠しいよ」

――マイケル、最後の質問です。今大会ではあなた独自の視点や球場グルメレポ、そして野球への愛など、日本人の多くがあなたの記事をとてもカジュアルに楽しみました。次回のWBCもあなたは日本に来てくれますか? マイケル:ハハ!最後になんてありがたいことを言ってくれるんだ。もちろん戻ってきたいと思っているよ。だけどWBCは昨日終わったばかりだからね、まずは家に帰ってしっかり睡眠を取りたいね(笑)。今はまだ3年後なんて想像もつかないけど、でもオレは日本が大好きだ。いつの日か、また戻ってくるのが待ち遠しいよ! ――そしたら次回はあなたが「日本での最高の食事のひとつ」と絶賛していた叙々苑の焼き肉弁当じゃなくて、「リアル叙々苑」に招待しますよ!   マイケル:ワオ!それなら夏にでも戻ってこなくちゃね。ハハハ! 取材・文/小島克典(スポーツカルチャーラボ)
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