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日本で大人気のMLB記者が振り返る、WBC侍ジャパンと愛しきニッポン

侍ジャパンの14年ぶりの優勝で幕を閉じたWBC(ワールド・ベースボール・クラシック) 2023大会。大会を主催するMLBの番記者として、昨秋のヨーロッパ代表決定戦、2月の宮﨑合宿、3月の強化試合、東京ラウンド全試合、そしてマイアミでの準決勝・決勝にフルに帯同したマイケル・クレア氏。氏は日本のグルメを自身のTwitterで発信し、一躍ときの人となった。そんなクレア氏が『日刊SPA!』に白熱のWBCへの想いを独占告白した。 ――WBC2023は侍ジャパンの優勝で幕を閉じました。率直に日本代表はどんなチームでしたか?   マイケル・クレア(以下、マイケル):素晴らしい以外の言葉がないね! ダルビッシュ有が「今大会のジャパンは歴代最高のメンバーと言って良いかもしれません」と語っていたけど、まったく彼の言う通りだよ! 

決勝で先発した投手が5番手なんて信じられない

マイケル:侍ジャパンはあらゆる局面で圧倒的な存在感を示していたし、(決勝戦で先発した)今永昇太が先発5番手だぜ! もしここに(直前で栗山英樹監督が代表選出を見送った)千賀滉大がいたら6番手だぜ! 本当に穴のないロースターだったよ。(編集部注:今大会の侍ジャパンは先発投手に大谷翔平、ダルビッシュ有、佐々木朗希、山本由伸という最強右腕を4枚揃えて大会に臨んだ)

MLB専属記者のマイク・クレア氏(右)と小島氏。ちなみに小島氏は、クレア記者がSNSでブレイクするきっかけとなった叙々苑の「焼き肉弁当」の存在を教えた張本人

村上を信じて使い続けた栗山監督の決断は間違っていなかった

――そんななか、主砲の村上宗隆のバッティングはどうでしたか? マイケル:村上に関して言うと、昨シーズン彼が56本のホームランを打った事実はまぐれなんかじゃないと分かっていた。(WBC序盤は)不振で苦しんでいたけど、どんな打者だって、何とかしてスランプを抜け出さなければならないものだからね。 (村上のサヨナラヒットで日本が劇的勝利を収めた)準決勝のメキシコ戦は、9回に出てきた抑えのガイエゴスが制球難でなければ、村上に代打を送ってバントという作戦もあったと思う。だけど、栗山監督は村上を信じた。最終的に村上のバットが火を噴いたのだから、監督の決断は正しかったって訳さ。
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なぜアメリカは優勝できなかったのか?
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