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“素早く動く黒い物体”に一切動じず…「旅行経験がほとんどない」妻に驚かされた出来事

「北海道に住んでいた」から…

 ちなみに篠山さんが独身時代に訪れていた海外旅行先はほとんど欧米圏。アジアは韓国とシンガポールくらいで、屋台でテイクアウトすることはあってもその場で食事することはなかったそうだ。  一方、妻は海外旅行の経験こそほとんどないが高校までは山間の集落の実家に住んでいたため、虫などには慣れっこ。「こういう時は下を見ちゃダメ。余計気になっちゃうから」とアドバイスされたそうだ。 「一応、海外は自分のほうが旅慣れていたし、彼女に夫として頼りがいのある姿を見せたくて積極的にアテンドしていたのですが、これで一気に台無しでした。これは完全に言い訳になりますが、就職するまで北海道に住んでいたのでゴキブリを見た事がほとんどなかったんです

食後はネズミにも遭遇

 その屋台食堂は歩道と車道の一部に店を出しており、彼らが座っていたのは車道側。しかも、歩道とは段差の部分に排水口がいくつもあり、そこからゴキブリが頻繁に行き来していたとのこと。  いずれにしても食欲はすっかり失せてしまい、半分以上は妻が食べていたという。 「店を出た後、近くの路地裏を歩いていたら今度は小動物が結構なスピードで道を横切ったんです。それを見て身体が一瞬ビクッと固まっていたら妻が『あれはネズミかな』と一言。あまりに冷静だから尋ねると、『自分たちの家で見たら叫ぶかもしれないけど、ここはタイだし、そういうのは当たり前なんでしょ?』って。夫としてはちょっと情けなかったですけど、自分よりも頼りがいのある妻の姿を見せつけられ、改めて惚れ直しました(笑)」  できればゴキブリにもネズミにも遭遇したくないが、そこはやはり東南アジアの屋台。これも旅の醍醐味と受け入れるしかないのかも。 <TEXT/トシタカマサ>
ビジネスや旅行、サブカルなど幅広いジャンルを扱うフリーライター。リサーチャーとしても活動しており、大好物は一般男女のスカッと話やトンデモエピソード。4年前から東京と地方の二拠点生活を満喫中。
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