更新日:2024年10月17日 14:57
仕事

大手企業社員の“早期退職”後に分かれた明暗。「定年まで働くべきだった」と後悔した理由は…

 長引く不況の影響で大手企業を中心に「早期退職」を募るケースが増えている。“退職金の上乗せ”などの優遇策はあれども、そこで手を挙げるべきか難しいところだ。早期退職後、生活が一変することは想像にかたくないが、今回は明暗わかれた2人のケースを紹介しよう。

同僚と築き上げてきたプロジェクトが一瞬で崩壊

退職

※写真はイメージです。以下同

 大手IT企業に入社し、プログラミングに喜びを感じていた30代半ばに「早期退職者の募集」が始まったと話す北山浩二さん(仮名・40代)。 「プログラマーとして順風満帆な生活でしたが、突然上司から『吸収合併により部署が整理され、早期退職の選択肢が用意されている』と告げられたんです」  これまでチームとして築き上げてきたことが、一瞬にして崩れ去る。 「同僚たちとはとても仲がよく、私の周りでも“退職を希望する人”が多かったと思います。会社側からは転勤をすすめられましたが、転勤先では、私のやりたい仕事ができないことが分かったので退職することを選びました」

「定年まで働くべきだった」と後悔

 退職を選んだ理由のひとつは、将来の展望を考慮した結果だった。 「“Chat GPT”などの存在が注目されており、私は経験を生かして新たな環境でチャレンジしてみたいという思いが強くなっていきました」  しかし、この挑戦は、生活全般に大きなリスクを伴うことになったようだ。 「再就職先もIT系の企業でした。でも、給料面では前職の同僚との差が大きく、なかなかモチベーションが上がりません。なにより、人間関係を一から築くことの難しさを痛感しました」  北山さんは、今でも前職のような職場環境で「定年まで働くべきだった」と後悔する瞬間があるのだとか。 「退職を考えるときは、将来の展望だけではなく、具体的な計画やリスクも検討することが重要だと気付きました。新たな環境に身を置くことは簡単ではありません。慎重に踏み出さなければ、後悔することもあるんです」と、不安を隠しきれない様子だった。    働いていくうえでは「人間関係」がなによりも大事なのかもしれない。
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上司を退職に追い込む「部下の逆パワハラ」
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2016年よりライター活動を開始。出版社にて書籍コーディネーターなども経験。趣味は読書、ミュージカル、舞台鑑賞、スポーツ観戦、カフェ。

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