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元ラブホ従業員が語る迷惑客3選。備品の盗難はまだマシ、電気ケトルの“ヘン”な使い方を…――仰天ニュース・トップ3

客室の家具を勝手に移動させる

テーブル さて、そんな黄猿ですが、本当に迷惑な客でした。  金払いはいいし、客室に長く居座ることもない。仮に利用時間を超えたとしても、文句を言わずに延長料金を支払ってくれる。そこだけ見れば優良客なのですが、その長所を持ってしても補いきれないほどの欠点が黄猿にはありました。  黄猿はとにかく、“客室の家具を勝手に移動させる”のです。  サイドテーブルを浴室に、ソファーを客室のど真ん中に、そしてベッドを玄関先に移動させるのが黄猿の基本的なスタイル。どう考えても自分ひとりで移動させているようには思えず、おそらくは嬢と協力していたのでしょう。女性との共同作業に興奮を覚えるタイプなのか、はたまた先進的な感性をお持ちなのか、とにかく後始末が面倒。  何度か口頭で注意しても「すみません」の一言で済ませ、その次も平然とやらかす。常連中の常連とはいえ、正直とても迷惑なお客様でした。  それともう一つ。黄猿はいつもバイクに乗って来店するのですが、いつも入口の前に駐車するので本当に邪魔でした。一度黄猿のバイクが駐禁を切られる瞬間を目撃したときは、思わず笑みがこぼれてしまいましたね(笑)。

迷惑客③:電気ケトルで“尿を沸かす”女性のお客様

 酔っ払った勢いでそのような行為に及んだのか、それともただの好奇心なのかは知る由もありませんが、電気ケトルで“尿を沸かした”お客様がいらっしゃいました。  文面だと笑い話の範囲に留まってしまうのが悔しいところ。安直な例えですが、まるで化学兵器かと疑ってしまうほどに強烈な悪臭を放っていました。今でもトラウマとして、電気ケトルを見ると嫌な思い出がよみがえってきます。  犯人は女性のお客様でした。夜中に一人で来店され、そのまま宿泊して退室された、特別変わった様子は見受けられない方でした。
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悪臭には慣れているはずの清掃スタッフが…
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およそ6年にわたり、渋谷区道玄坂の激安ラブホにて受付業務および清掃業務に従事。繁華街で様々な人間を見てきた経験をもとに、迷惑客の存在やスタッフの裏事情などをテーマに執筆(していく予定)。
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