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新日本とUWF「熊本旅館破壊事件」の真相。「あん時は武藤(敬司)も思いっきり殴ってたもんな」

日本刀を振り回しながら「どこだ猪木~!」

前田:あとは後藤(達俊)が酔っ払ってどんちょうにぶら下がってターザンをやってるから、「ダメだ。お前、こっち来い!」って呼んで。「猪木さん、呼んでこい!」って言って、宴会場に飾られてた日本刀を渡したら、それを振り回しながら「どこだ猪木~! 出てこい!」って叫んで。そしたら、真後ろに猪木さんがいて、そのまま素に戻って「お疲れ様でした!」って言って殴られたりね(笑)。 ──ジョージ高野さんがドロップキックで旅館の柱を折ったというのは誤情報なんですよね? 前田:柱にドロップキックっていうのはテレ朝がどっかのバラエティ番組で、古い一軒家をレスラーが10人くらいでぶっ壊すというのをやったんだよ。その時にジョージが柱にドロップキックしてね。 藤原:正確に言うとドロップキックじゃなくて、二人でジョージを担ぎ上げてドーンと蹴らせたんだけどね。あの時の一軒家を壊したのと、宴会で旅館を壊した記憶がゴッチャになってるヤツがいたんだろう。 ──旅館が壊れ始めたのは、トイレが詰まってからなんですよね? 藤原:あの時は、旅館の料理以外に俺が猪木さんから「おい、わかめスープをつくっておけよ」って言われたんで、つくっておいたんだよ。猪木さんは俺のわかめスープが好きだからさ。そしたら、みんな酔っ払ってトイレに吐くもんだから、水洗トイレにわかめが詰まって逆流してな。それが廊下をつたって階段まで流れてたから。 ──汚いですね(笑)。

修理費は“中抜き”されていた?

藤原:それからトイレの戸は引けば開くのに一生懸命押して「このドア壊れてる!」って、蹴り破るヤツが出てきたりな宴会場のお膳はメチャクチャだし、布団を出してそこに吐くヤツもいて布団もダメにして、最終的には旅館がボロボロになったんだよ。でもって次の日、猪木さんが坂口さんに「おい、いくら取られた?」って聞いて、「400万円でした」って言われたら、「まあ、安かったな」って言ったというね。 前田:いや、小鉄さんは700万円って言ってましたよ。 藤原:ちょっと待て、最後まで聞けよ。坂口さんは400万円って最初に言われたらしいんだけど、後日社員の誰かがもう一度見積もりを取って、またそれを上に計上してやってたら、最終的には1000万円になってたって言ってたよ。みんな途中で懐に入れて。そういう会社だったんだよ。そりゃ、あんだけ客が入っても自社ビルなんて一向に建たないわけだよな。 <談/前田日明・藤原喜明>
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