もしマニュアル化できない特殊な仕事であれば、「もう一人担当をつけるから、その人の指示通りにやってください」と伝えるのがいいと思います。 　そのうえで、もし「マニュアル通りの作業を無理強いするのはハラスメントだ」などと言うのであれば、「この人には適性がない」という事実を、一緒に仕事をしたスタッフとの連名で上司に示せばいいだけ。実際にマニュアル通りに仕事ができている人がいるのに、「自分には合わない」「従わなくてよい」という主張を通すほうがおかしいわけです。 　そもそもハラスメントかどうかを決めるのはスタッフではなく法律ですし、業務手順を覚えさせることはハラスメントにはなりません。だからこそ、何を言われても無視できるような“ルールづくり”が大事なわけですよ。 × ミスをするなら、もっとメモをとりなさい ◎ このマニュアルに沿って、働いてください 構成／杉原光徳（ミドルマン）西村博之（にしむらひろゆき）1976年、神奈川県生まれ。東京都・赤羽に移り住み、中央大学に進学後、在学中に米国・アーカンソー州に留学。1999年に開設した「２ちゃんねる」、2005年に就任した「ニコニコ動画」の元管理人。現在は英語圏最大の掲示板サイト「4chan」の管理人を務め、フランスに在住。たまに日本にいる。週刊SPA!で10年以上連載を担当。新刊『賢い人が自然とやっている ズルい言いまわし』