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「一般人の日記が30万円で売れる」30歳の古物商が語る、意外な物がカネになる骨董の世界

オウム真理教のグッズは高値が付く

ナンブ寛永さん

ナンブ寛永さんが取り扱う古物の一部

――カネになるものってどういうのがありますか? ナンブ:オウム真理教のグッズなどは高値で売れますね。上祐(史浩)氏のサインだとか、いまではオウムグッズは高く売れるというのがわかってきたので、あまり業者向けの市場に出なくはなりました。 ――仕入れの市場はどのように競り合うのですか? ナンブ:倉庫みたいなところで荷物を広げて、一箱に雑に色々荷物が入っているんです。そこで、一箱いくらで買うかを大声を出して競り合います。古書の場合は、一箱いくらで買うかというのを書いた紙を封筒にいれて、仕入れ業者に渡します。その中で1番買取価格が高かった業者が購入できるという仕組みです。

自分の店をオープンさせたい

――最近の骨董屋のトレンドは何ですか? ナンブ:昔ではゴミにしかならないような、子どもの描いた落書きなんかも、いまは売れるようになったみたいです。おそらくおもしろいものがSNSでバズったりする影響なんだと思いますが。なので、解体業者もこれは価値がないものと勝手に決めずに、まずは連絡が来て選別してくれとなりましたね。 ――今後はどのような活動をしていく予定ですか? ナンブ:骨董市などを回って売り歩く露天商ではなく、自分の店をオープンさせたいですね。もう物件は借りているのですが、ただの倉庫になってしまっていて、これを店舗になるようにうまく整理させて、店番を雇ったりして……。色々やらなきゃいけないことが山積みで、やるやるといいながらかなり時間が経ってしまっていますが、近いうちにオープンできたらなと思います。 <取材・文/山崎尚哉> 【ナンブ寛永】 古本屋。1994年生まれ。全国の骨董市をめぐり貸本、怪奇漫画、広告漫画、紙もの、人の日記などを中心に希少な品々を幅広く蒐集。 X(旧ツイッター):@kan_ei_sen Instagram:@nanbu_kan_ei
’92年神奈川県鎌倉市出身。ライター業、イベント企画、映像編集で生計を立てています。レビュー、取材、インタビュー記事などを執筆。Twitter:@yamazaki_naoya
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