エンタメ

セクシー女優に年齢制限はある?「超お姉さん系女優」の“需要とギャラ事情”を紐解く

 元セクシー女優でフリーライターの「たかなし亜妖」がお届けする連載コラム。2016年に「ほかにやることがなかったから」という理由でセクシー女優デビュー。女優生活2年半が経過したところで引退を決意し、現在は同人作品やセクシービデオの脚本など、あらゆる方面で活躍中。

“オトナの世界”は何歳まで働けるのか

たかなし亜妖さん

元セクシー女優で現在はフリーライターの「たかなし亜妖」

 夜職は期間限定の仕事であり、20代が限界値……なんてのはちょっぴり前の話。働き手が増え、現在は年齢の天井が高くなっているらしい。30代、40代のキャストが歳を公表しながら昔と変わらぬ人気を博すのも、珍しい光景ではなくなった。  ただ、夜の世界は個人事業主。昼職の終身雇用制度も崩壊中だが、元からそんなシステムがない業界なので、年齢を重ねることによって先行きが不安になるのは紛れもない事実である。  果たして夜の仕事は何歳まで頑張れるのか? 水商売とセクシー女優に分けて解説していこう。  まず最初は「夜職」について。ここでは、大人のお店(時に風呂屋だったりデリバリーサービスだったり)や飲み屋などの仕事を「夜職」として話を進めていきたい。ぶっちゃけ、これらの商売の限界値はだいたい60歳くらいまでである。世の中では「30代を超えたらもう終わり」のイメージが付いているが、実は40代、50代もそれなりに需要が高い。  オトナのお店はキャストの平均年齢がミドル以降のお姉さん専門店さえ存在するのだから、中高年も戦えるフィールドは用意されている。飲み屋の場合も同じで、売り上げさえ持っていれば、クラブで働いたり、店を持つことだって可能なのだから、皆さんが想像する以上に長く頑張れるのだ。  もちろん若い子が集まる店に比べれば客数は少ないので、勤務先を選ぶ際の幅は狭くなってしまう。でも「どこにも行けない状態」とは言い難いため、選択肢に限りがあると言えど、60歳くらいまでなら何とか働く店が見つかるだろう(稼げるかどうかはわからないが……)。

セクシー女優は何歳までできる?

 ただ、セクシー女優の場合だと60歳はキツくなってくる。四十路、五十路モノというジャンルはあっても、お姉さんから“超お姉さん系”はマニア向けの領域へ突入する。と、なれば六十路になると、かなりニッチな扱いを受けるのは容易に想像がつくかと思う。  世の中には超お姉さん系にテンションが上がる人々がいるため、一定数の需要があるが、当然キラキラ20代単体女優に比べると大きな売り上げは期待できない。つまり、「数字が作れない=制作費がかけられない=ギャラが低くなる」ということ。ギャラの話だけでなく、セクシー女優の多くは「超絶お姉さんカテゴリに入るまでやりたくない」といった理由により、どこかで見切りをつける人がほとんどだ。  今まで女優歴を重ねてきたベテランが六十路になれば、人気度に応じて価値がつくものの、最盛期より明らかに落ちるのは目に見えている。70、80歳まで活動するなどまず無理で、そこまで応援してくれるファンがいたらもはや神の領域といえるだろう。  余談だが、なぜ中高年モノはやたら着物を着させたがるのか。そしてパッケージに書かれた文字のフォントが似たり寄ったりなのか。たかなし亜妖が持つ長年の疑問なので、誰か教えてほしい気持ちでいっぱいである。
次のページ
夜職生命が短い理由
1
2
3
元セクシー女優のフリーライター。2016年に女優デビュー後、2018年半ばに引退。ソーシャルゲームのシナリオライターを経て、フリーランスへと独立。WEBコラムから作品レビュー、同人作品やセクシービデオの脚本などあらゆる方面で活躍中。
Twitter:@takanashiaaya

記事一覧へ
おすすめ記事