仕事

ひろゆきが語る新しい働き方「マニュアルの時代から“博打の時代”になっている」

何が正しいのか、今の価値観では測れない

ひげおやじ

ひげおやじ氏

ひろゆき:そのためには、我慢というか突き詰める能力は必要だけどね。そのためには好きなことを見つけられるかどうかが重要。例えば、プログラマーで優秀な人ってたいていプログラム自体が好きという。 ひげおやじ:平日はプログラムの仕事をして、土日は家で趣味のプログラムをする、みたいな。『ドラゴンボール』作者の鳥山明さんも、打ち合わせとか暇なときにナプキンの裏とかにずっと絵を描いていたらしい。絵でもなんでも、本当に好きでやっている人に、嫌々やっている人は絶対に追いつけない。 ひろゆき:そういう人って、たぶん頑張っているという自覚なんてないよね。 ひげおやじ:うん。好きでやってるだけだからね。 ひろゆき:世にいう「勤労」とは違った意味で、才能のある人がおのずと好きなことに邁進して、それが結果として仕事につながるシステムがあるといい。昔は格闘ゲームってお金を払って趣味でやるものだったけど、最近は日本人がサウジアラビアのeスポーツ系の大会で賞金3000万円を獲得するみたいな話もあったりするわけだし。 ひげおやじ:ゲームをやり続けている人を見て「この人たちは勤労している」と思うか、「クソ野郎」と思うか。でも実際に金は一般のサラリーマンより稼いでいる。つまり、何が正しいかを、今の人たちの価値観で決めること自体が僕は間違いだと思う。 ひろゆき:そうだよね。YouTuberと呼ばれているクリエーターさんたちも5年前10年前は収益がなかったけど、それでも毎週毎日動画を投稿していたわけで。なぜかといったら動画を投稿するのが楽しかったから。 ひげおやじ:ヒカキンさんはまだYouTubeでは稼げなかったころ、動画を量産するために「僕はVlogを始めるから毎日動画を上げていこうと思う」とか言っている動画をアップしていたけど、そのとおりにやってとんでもない収益を得ているわけで。 ひろゆき:それも好きだからできたと。何が当たるかわからない。だから、時代が時代なら、もしかしたらヒカキンさんも今ごろは単なる…… ひげおやじ:無職のしょうもないおっさんだった可能性があるよね。 ひげおやじ
 1977年生まれ。Webディレクター。ニュースサイト「ガジェット通信」の副編集長。国内動画サイトで数々のWeb番組を手掛け、制作したライブ配信の累計再生数は1億回を超える。ひろゆき氏とは20年来の仲。YouTubeのチャンネル登録者数は26万9000人、X(旧Twitter)のフォロワー数は13万6000人(いずれも2024年5月1日現在)。自称「世界で一番忙しいニート」。近著に『プラマイゼロの生き方』(repicbook)がある。 構成/杉原光徳(ミドルマン)
西村博之(にしむらひろゆき)1976年、神奈川県生まれ。東京都・赤羽に移り住み、中央大学に進学後、在学中に米国・アーカンソー州に留学。1999年に開設した「2ちゃんねる」、2005年に就任した「ニコニコ動画」の元管理人。現在は英語圏最大の掲示板サイト「4chan」の管理人を務め、フランスに在住。たまに日本にいる。週刊SPA!で10年以上連載を担当。新刊『賢い人が自然とやっている ズルい言いまわし

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