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文春砲“第2弾”も「田中圭に甘い」世間の反応…不倫騒動のあった狩野英孝、浜田雅功との“不思議な共通点”

 世の中は、なぜか田中圭に甘い。 『週刊文春』による、田中圭と永野芽郁の熱愛・不倫疑惑。双方流出した写真や部屋への行き来は認めるものの不倫行為については否定、疑惑を生じさせたことについて謝罪した。  もちろん当初から批判や失望の声も多くあがった。それぞれのCM動画が削除されるなど、じわじわ影響も出ていることはたしかだ。  しかしそれ以上に、責める声よりも、『しょうがないなぁ』と捉えたり、ちょっと笑ってしまうような空気のほうが圧倒的に強く漂っている。  今回否定はしているものの、大前提として不倫は倫理的にはよろしくない行動であろう。女性関係のスキャンダルが多いことからも、「許せない!」となっても不思議ではない。しかし、それでもなぜか田中圭は「なんとなく許されている」ような印象を受ける。  それは、度合いは人それぞれだと思うが「世の中の多くはうっすら田中圭が好き」あるいは「世の中の多くは田中圭をどこかかわいいと思っている」といった感情があるのではないだろうか。
田中圭

田中圭 『おっさんずラブ』公式Instagramより

“かわいい田中圭”イメージ通りのリアクション

 田中圭の「かわいいやつ」「憎めないやつ」というパブリックイメージを決定づけたのは、2016年から放送されたテレビドラマ『おっさんずラブ』シリーズでの“はるたん”(春田)の役どころがかなり大きかったと言っていいだろう。  吉田鋼太郎演じる「部長」との、さまざまな垣根を超えた、ある種の「純愛」に葛藤するさまは、田中圭という俳優のイメージを大きく決定づけた。  田中圭には、そこに加えて「驚くほどに素直」というイメージが加わったことも大きい。  これまで何度もその酒癖、女癖の悪さが報道されてきたが、それを「キャラ」として笑って消費してもらえるような「憎めないやつ」イメージが強かったのだろう(酒癖や女癖は、当事者以外はすべて「対岸の火事」なので、受け止める側の印象に委ねられるといった面もある)。  今回の文春の最初の直撃に対する田中圭のリアクションが、そういう意味でイメージ通りというか、ジャストだったのである。 「なんで知ってんの? なんで知ってんの、なんで知ってんの、なんで知ってんの」  という連呼、そして、合鍵を「持ってねぇもん!」と言った直後に「とっくに(返した)。とっく、超とっく!」とのたまう始末。下手くそか、としか言いようがない。

狩野英孝や浜田雅功に通じるもの

 しかしその下手さがある意味での「正直さ」を印象づけ、それぞれの所属事務所の対応も早かったことがこれまでの好感の貯金に結びつき、「田中圭が泥酔してまたやらかした」シリーズのように、冒頭に書いたようなどこか笑い話になり許された空気が生まれていったのではないだろうか。  性別問わず母性本能のようなものが刺激されるのか、世の中は「かわいい」に加え、「少し抜けている(≒天然)」ものが、基本的に好きなのである。  その前提があるところでちょっと笑ってしまったら、そこでもう、ある程度許してしまう空気につながる。これは、ポンコツすぎる釈明会見で笑われた狩野英孝や、「フレンチクルーラーをもらい涙した」という浜田雅功にも通ずるものがある気がする。  われわれ世間の受け止め方は勝手なものなので、こと有名人に対するわれわれの感情はそれぞれだ。言うまでもなく同じ行動をとっても、大バッシングを受けること、むしろそのほうが多いだろう。
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“文春砲”第2弾で世間の風向きは変わったか
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ライター・編集・インタビュアー・アイドルウォッチャー(男女とも)。ウェブや雑誌などでエンタメ系記事やインタビューなどを主に執筆。

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