25歳で突然「1型糖尿病」に…“人生に絶望”して引きこもりになった青年が「外出できるようになった」意外なきっかけ
25歳の時に発症した「1型糖尿病」の当事者として、様々なフィールドで発信を行うたいきさん(28歳)。一時は生死の境をさまよい、回復後も一生インスリンを打ち続けなければならない体となりながらも、YouTubeやTikTokへの動画投稿をはじめ、“糖尿病インフルエンサー”としての活動を開始。支援者や企業の協力のもと自転車での日本一周を成し遂げ、さらには東京マラソン完走を果たすなど、精力的な活動を行っています。そして今年2月には、その半生を綴った初著書『泣いて、走って、向き合って』を上梓。
病をもろともしないバイタリティの源は、どこにあるのだろうか。本人を直撃し、発症した当時の話にくわえて、普段の生活や今後の目標についても語ってもらった。
ーー1型糖尿病はどんな病気なんでしょうか?
たいき:体内で血糖値を下げるホルモン「インスリン」が作られなくなり、自分の力では血糖値を調整できなくなる自己免疫疾患です。
発症の原因ははっきり分かっておらず、防ぐことは出来ません。そして、一度発症してしまうと、どれだけ食事や運動や生活習慣に気をつけても、治すことも出来ません。
僕は身長172cm・体重54kgという体型で、ある日突然1型糖尿病になりました。
これを読んでくださっている健康な人でも、本当に誰にでも起こりうる病気なんです。
ーーたいきさんは今どんな治療をしているのですか。
たいき:インスリンを自分で注射しています。基本的には食前に、一日最低でも4回。左右のおなかに注射します。同じ所に打ち続けると皮膚が厚くなり、効きが悪くなってしまうので、位置をずらしながら打ってますね。
ーー食事制限は?
たいき:基本的にはしてません。摂る食事の糖質量を計算し、「これを食べたらどれくらい血糖値が上がるか」を予測して、見合った量のインスリンを注射しています。下がり過ぎたら、ブドウ糖を摂って調節します。
これが本当に大変で、発症から3年経った今でも「難しいな」と思う場面の連続です。でも、少しずつ自分なりのやり方が身についてきました。ちなみに、腕に血糖値を測る測定機をつけていて、異常が出るとスマホにアラートが来るようになっています。

入院していたころのたいきさん
1型糖尿病「誰にでも起こりうる病気」
血糖値の調節は3年経っても慣れない
働きながら副業でライター。元老舗出版社勤務。メタルと文鳥が大好きです
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