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「現役早大生セクシー女優・渡辺まお」引退から3年。「今思うと身バレしてよかった」と話す理由

―[神野藍]―
 現役の早稲田大学生セクシー女優「渡辺まお」として一躍有名に。現在は、会社員として働くかたわら、文筆家としても活動する「神野藍」。初の著書『私をほどく〜 AV女優「渡辺まお」回顧録〜』(KKベストセラーズ)を上梓したが、彼女にとって「渡辺まお」とはどのような存在なのか。

「わたし」を守り、苦しめる「渡辺まお」という人格

神野藍

文筆家の神野藍(25歳)

「現役の頃は、“わたし”と“渡辺まお”というふたつの人格が共存しているような感覚でした。仕事をしてる時間のほうが長かったから、むしろ“まおちゃん”が本名なんじゃないかって思うぐらいでした。   “渡辺まお”だからこそできた振る舞いもいっぱいあって、ある意味、わたしを守ってくれていた存在だと思っています。  ただ、引退したあともしばらく、“まおちゃん”という存在を自分の中で切り離せず、そのことに随分、苦しめられたのも事実です」  本書で神野は、こんな風にも綴っている。 <かつての半身は誰よりもわたしの弱みをぎゅっと握っていて、彼女が望めばいつだってわたしの精神の灯火(ともしび)は簡単に消すことができるのだ。どこにも逃げることができず、わたしの魂に彼女の鎖が巻きついて放そうとはしなかった> 「“まおちゃん”と“わたし”、このふたつの人格をうまく切り替えられるときもあれば、その境界線がぐちゃぐちゃになっちゃうこともあって。ある意味、そのぐちゃぐちゃの状態を“神野藍”という立場から俯瞰して書いたのがこの本だと思います。  今では“まおちゃん”はかなり影を潜めたと思いますが、今度は“わたし”と“神野藍”というふたつの人格が同居している状態ですね(笑)」

今もつきまとうセクシー女優の過去。それでも「身バレしてよかった」

 たとえ「わたし」が「渡辺まお」を切り離したつもりでも、現実は一筋縄ではいかない。引退から3年経った今でも、ふとしたタイミングで「まおちゃん」が顔をのぞかせることがある。 「最近、新しい職場の方に『ごめん、過去の経歴、知っちゃった』と言われたんです。その瞬間、『え、待って!』と頭が真っ白になりましたね(苦笑)。  もちろんその人に他意はなくて、採用にあたって本名を検索をしたら、セクシー女優時代の記事が紐づいて出てきたということなんですが。 過去の経歴を知られたからといって、今の職場ではそれ以上、なにか言われるわけではないし、わたしが仕事をきちんとしていれば評価してもらえる環境なので大きな問題はないのですが」  神野の口調はあくまでも軽やかで、恨みがましさは感じられない。 「今思うと身バレしてよかったなと思います。デビュー作のセールスは大事だし、あのタイミングで身バレしていなかったら、泣かず飛ばずのセクシー女優で終わっていたと思うので」
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「ホス狂いの三拍子が揃っていた」デビュー前夜
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週刊SPA!をはじめエンタメからビジネスまで執筆。Twitter :@AkeMin_desu

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私をほどく~ AV女優「渡辺まお」回顧録~ 私をほどく~ AV女優「渡辺まお」回顧録~

早稲田大学在学中にAV女優「渡辺まお」としてデビューし、人気を一世風靡する。ホス狂い、身バレ、ストーカー、死の予感…。現役を引退し、「神野藍」として活動。AV女優時代の「私」を赤裸々に綴った衝撃のエッセイ。魂の叫びに感涙必至。