日本人男性がタイの女性美容師に性加害で警察沙汰に…日本人中高年が夢見る「タイ=男の楽園」幻想の罪深さ
日本各地で報道される“外国人観光客のマナーの悪さ”。その一方で日本人は海外で本当に行儀がいいといえるのだろうか。10月下旬、タイ中部の観光都市パタヤで、複数の日本人男性が美容室の女性店主に対してセクハラ行為をした疑いで、現地警察の取り調べを受けたことが明らかになった。
SNSで拡散された店内の防犯カメラの映像では、男性が女性のスカートをめくる様子が映っており、タイだけでなく日本国内でも批判が殺到している。男性の一人は「酒に酔っていて正気ではなかった」と釈明しているが、「日本人=マナーが良い」というイメージは大きく揺らいだ。
タイは“微笑みの国”として知られ、旅行者の多くがタイ人に対して「笑顔」と「穏やかな対応」という印象を持つ。ホテルやレストラン、美容室など、接客業の現場ではスタッフが常にフレンドリーに接してくれる。
しかし、その笑顔を「自分に好意がある」「誘っている」と勘違いする日本人男性も少なくない。特に60代前後の中高年世代にその傾向が強く、「日本では冗談で済む」「嫌なら断るはずだ」といった古い感覚が、海外でも通用すると思い込んでいる様子。
だが、その笑顔はあくまでサービスの一環であり、性的な同意とはまったく別物である。その区別がつかないままボディタッチをしたり、下品な冗談を口にしたりすれば、相手に恐怖や不快感を与える結果になる。
筆者は現在、タイのリゾート地として知られるパタヤに滞在中だが、こうした“誤解から生まれる迷惑行為”を日常的に目にする。パタヤはナイトライフ(夜遊びスポット)が盛んで、観光客にとっては開放的な街だ。
タイ人は実際おおらかな性格であるものの、その「ゆるさ」が、時に日本人男性のモラルを甘くさせる。
それはタイ人女性に対してだけではない。日本人同士が集まる飲み会で女性にお酌を強要したり、セクハラまがいの発言をする中年男性も少なくない。現地の日本人コミュニティでも、タイトなウェアを着た女性が盗撮されたという話も聞いた。目撃した人が注意できなかった理由は「逆恨みされるのが怖いから」だったとか。もちろん、個人同士の関係性もあるが、セクハラや盗撮は当たり前・仕方ないという空気になってしまっているのだ。

タイのパタヤ
“微笑みの国”を勘違いする日本人たち
パタヤ滞在中の筆者が見た「日本人の昭和的おじさんノリ」

現在、タイ・パタヤに滞在中の筆者(カワノアユミ)
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東京都出身。20代を歌舞伎町で過ごす、元キャバ嬢ライター。現在はタイと日本を往復し、夜の街やタイに住む人を取材する海外短期滞在ライターとしても活動中。アジアの日本人キャバクラに潜入就職した著書『底辺キャバ嬢、アジアでナンバー1になる』(イーストプレス)が発売中。X(旧Twitter):@ayumikawano
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