「キスや抱擁は不貞ではない」判決で炎上した裁判官が“気の毒”な理由。元判事が指摘
―[その判決に異議あり!]―
妻と不貞関係にあったと主張して、相手の男性に約800万円の損害賠償を求めた訴訟で、東京地裁は夫の請求を退けた。判決を受け、裁判官評価サイト「裁判官マップ」では、担当裁判官に批判が殺到。評価平均は2.0まで下がった。
“白ブリーフ判事”こと元裁判官の岡口基一氏は、「東京地裁不貞行為慰謝料請求訴訟」について独自の見解を述べる(以下、岡口氏の寄稿)。
「キスや抱擁は不貞行為ではない」との判決報道に、評価サイトは大炎上!
しかし、民事裁判というのは、道徳に反した人を非難して「裁判官様」が不届きな人間にペナルティを与える場などでは決してない。それがきちんと理解されているのだろうか? と、こういう記事やその反応を見るたびに思う。
そもそも、士農工商の江戸時代とは異なり、今の日本では、裁判官が市民より上の地位にいるわけではない。民主主義国家では、裁判官は主権者たる国民の税金で働く国家公務員の一人であり、事実を認定し、それに法律を当てはめるというルーティンワークを国民になり代わってやっているにすぎない。そこが理解できないとこの国はいつまでも「お上(かみ)主権」のままである。
よくある立証敗訴の裁判
―[その判決に異議あり!]―
おかぐち・きいち◎元裁判官 1966年生まれ、東大法学部卒。1991年に司法試験合格。大阪・東京・仙台高裁などで判事を務める。旧Twitterを通じて実名で情報発信を続けていたが、「これからも、エ ロ エ ロ ツイートがんばるね」といった発言や上半身裸に白ブリーフ一丁の自身の画像を投稿し物議を醸す。その後、あるツイートを巡って弾劾裁判にかけられ、制度開始以来8人目の罷免となった。著書『要件事実マニュアル』は法曹界のロングセラー
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