SKE48が真夏の大挑戦!覚悟を示した新曲初披露とセットリストの妙<TIF2026ライブレポート>
2026年7月31日(金)、8月1日(土)、8月2日(日)の3日間、世界最大のアイドルフェス「TOKYO IDOL FESTIVAL 2026 supported by にしたんクリニック」(以下、TIF2026)が、お台場・青海周辺エリアにて開催されている。2日目となる8月1日(土)のHOT STAGEにSKE48が出演した。名古屋・栄を拠点に活動する同グループ。今年は9月9日(水)にリリースを控える37thシングル『ため息未来』の選抜メンバー(相川暖花、伊藤虹々美、入内嶋涼、熊崎晴香、倉島杏実、坂本真凛、野村実代、荒野姫楓、伊藤実希、井上瑠夏、佐藤佳穂、浅井裕華、太田彩夏、大村杏、河村優愛、森本くるみ)16名で参加した。





『overture』が会場中に鳴り響く。48グループでは唯一MIXを打たない仕様だが、数多くのアイドルファンが集結するこの場所でもルールが守られている光景に驚かされる。ステージに登場しフォーメーションを組むメンバーたち。浅井裕華が「今年もTIFにSKE48がやってきました! 夏よりもアツい私たちと一緒に最高の思い出を作りましょう! SKE48行くぞーっ!」と開口一番に叫び、そのまま『パレオはエメラルド』をセンターでパフォーマンス。他のアイドルファンの間でも「SKE48=パレオはエメラルド」と認知されるほどの定番曲であり、この楽曲を携えNHK紅白歌合戦に初出場を果たすなど、グループにとってとても大切なナンバーだ。「TIF2023」、「TIF2024」、「TIF2025」と例年ラストナンバーとして、最後の盛り上げのための楽曲として披露していたが、今年は1曲目、しかもフルサイズ歌唱ということで、初っ端から勝負をかけるという強い意志を示した。
「まだまだみんなの声を聞かせてください! SKE48と最高の夏を楽しみましょう!」
サビの掛け合いを通じて会場との一体感を高めたメンバーたちは、王道サマーチューンの『ごめんね、SUMMER』をプレゼント。野村実代のノリやすいテンション感の煽りで弾みをつけ、『パレオはエメラルド』で高まった熱気をさらに押し上げる。不思議とMVでずっと走り続けているメンバーたちのように、全力で駆け抜けるような爽快感が体中を包み込んでいく。かと思えば、アップテンポの『賛成カワイイ!』で休む暇を与えない。「みなさん一緒に行きますよ! もっと! もっと! もっと!!」と井上瑠夏が促し、落ちサビ前のコール&レスポンスの応酬に声を張り上げ続けた喉すら心地よく感じる。


MCでは大村杏は「今年もHOT STAGEでパフォーマンスができてとっても嬉しいです!」と元気に挨拶。一列に並んだメンバーたちの衣装はデザインの異なる8色のカラフルなチェック柄で、ステージに虹をかけたかのような色彩の豊かさに見惚れる。ここで、「本日の握手会、ヲタク約1名。」の投稿が反響を呼び、SNSで“相川ネキ”と話題の相川暖花がマイクを握る。「私はアイドルを11年活動しているのですが、TIFに出演するのは今年が初めてなんです。この景色にめちゃめちゃ感動していて、泣きそうで心配ですが、みんなんで笑顔で楽しみましょう!」と声を弾ませた。。また、9期生の荒野姫楓、入内嶋涼も今年がTIF初出演。ロードバイク乗りの荒野はステージ後に「ツール・ド・フランス」で話題となった選手たちの冷却方法を実践した写真を寄せながら、「人生初の #TIF2026 楽しかったー!! ステージからみた景色が忘れられない!!」と初出演の感想を綴った。TIF出演決定の際も喜びの投稿をしていた入内嶋も、「個人的にはTIF初出演だったのでずっと楽しくて幸せ時間でした。コールも大きく盛り上がっていて熱くてとっても最高」と感想を綴った。続いて伊藤実希は、「今日はたくさんのアイドルさんたちが集結しているということで、私の大好きな僕青さん(僕が見たかった青空)や、イコノイジョイさん(=LOVE/≠ME/≒JOY3グループの総称)がこのあと出演ということで、一緒のステージに立てることがとっても幸せです! 噛み締めます!!」と、フェスの醍醐味を笑顔で語った。




「SKE48と過ごす夏は最高に決まってるよなー!」
軽快な煽りで再び会場を揺さぶる河村優愛がセンターで『意外にマンゴー』をパフォーマンス。イントロのクラップで心拍数も急上昇。「お前らもっと行けるよな!?」とさまざまなメンバーから煽られる。「みなさんもっともっと愛し合いましょう!」と佐藤佳穂が甘いヴォイスで呼びかけるなかで、持ち込まれた『アイシテラブル!』のギャップにもう会場中は叫ばずにはいられない。そして畳み掛ける熊崎晴香の元気すぎる声量に鼓膜も喜びで震える。十分に会場を温めたところで、メンバーたちにとって最大の見せ場である『恋を語る詩人になれなくて』の冒頭の“詩人ジャンプ”へ。気合いのジャンプを成功させ、体の最大限に動かす大きなダンスで魅了した。あの頃の青春を想起させるセットリストに、SKE48を離れてしまったファンや、久々に見たというファンも釘付けにするに違いない。だが、いま、この時を生きて歴史の足跡を重ねてきたのはここにいる現役メンバーたちだ。そう。ここからが本当の意味で彼女たちが“主役”になる。





「それではここで! 9月9日に発売されます、37枚目シングル『ため息未来』を初披露しちゃいたいと思います!」と大村が予告すると会場からは拍手が湧き起こった。ここ数年、新曲披露は名古屋・栄のSKE48劇場やYouTubeなどの生配信番組が主流であったが、こうした外部の大型フェスで初披露されるケースは近年では珍しい。おそらく、この場にいたSKE48ファンにも緊張感が走った。初披露に挑むメンバーたちの覚悟が、ひしひしと伝わってきたからだ。
「初披露ということで目に焼きつけていってください!」
センターを務める大村が呼びかけパフォーマンスが始まった。
『ため息未来』は前作『サンダルだぜ』に続く王道を貫くアイドルサウンドと、疾走感あふれる歌詞が特徴のサマーチューン。夏を待ち望む歌詞だった前作から月日が経ち、『夏が終わらないでほしい』という寂しさとエモーショナルさが胸を打つ歌詞が特徴だ。初披露にも関わらずおなじみのMIXやコールが飛び交い、だんだんと他のアイドルグループのファンたちへと伝播していく。リリースまで約1ヶ月弱という絶好のタイミングでのTIF出演。この場には伊藤実希が言ったように、SKE48の後に出番を控える僕青やイコノイジョイのファンたちが会場後ろまで埋め尽くしている。これまでは新曲がリリースされても、イベントや配信を見るという自発的な行動に委ねられている状況だったからこそ、ファン以外にはなかなか届きにくい状況ではあった。これだけ多くの“アイドルファン”が詰めかけるTIFだからこそ、広く届けるという意味でここを初披露の場に選んだのは英断であった。初披露というプレッシャーもメンバーたちにはハンパじゃなかっただろう。だが、振り付けの随所に散りばめられた“ギャルみ”を感じるダンスや、王道のアイドルサウンドによる軽快なポップ感で観客を惹き込み、気づけば自然と笑みがこぼれている。それが今のSKE48なのかもしれない。

セットリストは『サンダルだぜ』へ。ラストの楽曲披露ということもあり、メンバーを呼ぶコールの声量も一段と大きくなる。疾走感のある軽快なサウンドと、アップテンポで心を弾ませるリズム。何よりグループにとって久しぶりのサマーチューン。『令和のパレオはエメラルド』という例えもされるだけに、今のSKE48を表す写し鏡のような楽曲でもある。若手メンバーをフィーチャーし、新しい一面をもう一度“王道”で魅せる。そして、その先にあるSKE48 20周年へ向けた第一歩として、いろいろな意味合いが重なる。だが、この瞬間に理由はいらない。『今が一番楽しい』──その空気が、会場を包んでいた。会場を見渡せば、一体感が伝わってくる。それこそが答えだった。過去の名曲を受け継ぎ、新曲で未来を示した40分間だった。その先にどんな景色が待っているのか、自然と楽しみになるライブだった。
「ぜひSKE48劇場にも遊びに来てください!」と最後に浅井が呼びかけた。このライブでSKE48が気になったアイドルファンの諸君は、今すぐ新幹線で名古屋へ向かってほしい。劇場で56名のメンバーたちがあなたを待っている。
<取材・文・撮影/安藤龍之介>





■開幕早々に仕掛けた『パレオはエメラルド』


■“相川ネキ”初参戦!「めちゃめちゃ感動」




■メンバーたちの煽りの応酬





■最新シングル初披露! SKE48の現在地はここだ

■『今が一番楽しい』
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