「裸足で乗るな」初歩的すぎる中国エスカレーターの注意書き
逆走による将棋倒しや転落など、エスカレーターの死亡事故が頻発している中国。昨年、全国で行われた安全検査によると、20台中1台のエスカレーターで、設備上の深刻な危険が見つかったという。しかし各地で起きている事故の中には、利用者の過誤によって引き起こされたものも少なくない。そんななか、現地の駅や百貨店などには安全利用を促すポスターが貼り出されているのだが、その内容があまりにも初歩的すぎるのだ……。
これは深セン市地下鉄の駅構内に貼り出されていたポスターだ。ちなみにこの地下鉄では、2010年に24人の負傷者を出すエスカレーター逆走事故も起きている。
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ポスターには「利用時には手すりを持って」や「大人は子供の手を引いて」などといった、日本でも呼びかけられている注意が、挿絵付きで表示されているなか、エスカレーター付近で女性が楽しく会話しているような絵もあった。そこには「出口付近にたむろしないでください」という文章が添えられている。「当たり前だろ!」とツッコミみたくなる。
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さらに、「エスカレーターで家具を運ばないでください」とでも言いたげな絵も発見。その下部には「重さ30キロ以上、長さ1.6メートル以上、体積0.1立方メートル以上のものは載せないでください」という厳格なルールが書かれていた。そもそもエスカレーターでタンスなどを運んじゃう人がいるのか……。
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そして極めつけは、「裸足では利用しないでください」というこの注意書き。そこには、裸足で乗ってしまった女の子が、降り口付近で踏み板に足を吸い込まれ、大出血している凄惨な挿絵が描かれている。
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安全のためとはいえ、かなり初歩的すぎるエスカレーターの注意書き。しかし、中国在住12年のある日本人はこう語る。
「ここに書かれてあることは全て、中国人が実際によくやっていること。田舎から出てきて初めてのエスカレータで、パニックになっている人もいまだに時々目にする中国では、これくらい初歩的な注意書きが必要なんです」
つまり「ビギナーのためのやさしいエスカレーター講座」といったところか。
【取材・文・写真/ドラゴンガジェット編集部】
ガジェット好きのライターや編集者、中国在住のジャーナリストが中心メンバーとなり、2012年1月から活動を開始。東京と深セン、広州を拠点に、最新の話題をお届けする。
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