罪悪感もなく強盗団に個人情報を売る高齢者たち

超高齢化社会とともに、増え続ける高齢犯罪者。手を染める犯罪もドラッグの運び屋や闇金、闇名簿作成と広がりを見せ、集団化しているというのだ。カネのある高齢者を騙し、喰い物にする高齢犯罪者たち。真面目に生きてきたにもかかわらず、彼らはなぜ犯罪に走ってしまうのか? その手口とともに、闇老人急増の実態を追った!

【闇名簿作成】

元経営者、別荘所有者、独居老人など個人情報を集めて名簿として売る!

 現在、犯罪組織に最も重宝がられているのが、個人情報の流出源となってくれる高齢者たちだ。彼らは個人情報の取り扱いに対して、警戒心の薄い同世代のデータを集め「闇名簿」を作成。より凶悪な犯罪に加担しているという。

「一番需要があるのはタタキ(強盗)のネタになる名簿ですね。やっぱ同じ世代だからか、熱いネタを提供してくれる」と語るのは、前出・強盗団OBのSだ。

「例えば、代表的なのが企業経営者の自宅情報。大規模なタタキっていうのは、そもそもターゲットを定めてやるもの。だから、自宅の金庫にたっぷりカネを貯めているが、脱税のカネだから強盗が入っても被害届を出さないなんてネタを基にタタキをする。パチンコや不動産経営者のジイさんに多いけど、自宅住所や家族構成、旅行に行く噂なんかもあれば最高だね。例えば、これでタタいて5000万円盗れたら、情報提供者に数百万円渡してもいい。そんなネタが、最近出てくるんだよ。元取引先のジイさんたちから」

 強盗の手引き情報を、被害者のかつての取引先などの関係者が売っているということなのだが、恐ろしいのは流出する情報が単発ではない点だ。これらを組織立って収集する高齢者たちも出始めているという。

罪悪感もなく強盗団に情報を売る高齢者たち

「一度情報を高額で買い取ってもらったジイさんは、まさかそんな情報がそれほどのカネになるなんて思ってもないから、ビックリするよね。それで味を占めて、次々と情報を集めてくる。もちろんジイさん同士の横の繋がりでね。たぶん情報を売られた人は相当悪どく稼いで恨まれているんだろうけど、売る側も単に個人情報だけだから、罪悪感もない。もしタタキに入って住人とカチ合い殺しでもしちゃったら、ようやくやってたことのヤバさに気づいて後悔するんだろうけど……」

 ターゲットとなるのは、企業経営者ばかりではない。ほかにも、強盗に入られても抵抗できない「要介護認定されている独居老人宅名簿」(認知症があればなおよし)や、高額で売買される「別荘地の自治会名簿」なども人気が高い。

「別荘移住者の高齢者は、都心の本宅に現金や証券なんかを保管してることが多いんだけど、別荘の自治会名簿には本宅住所も書いてあることが多いんです。移住ではなく季節利用の多い別荘地では、月間利用予定表まである。不在予定までわかれば、タタキをやる側からすればやりたい放題。ちなみに、この名簿を売るのは、退職後に破綻して別荘を維持できなくなった元別荘地のジイさんだったりする」

 こうした個人情報がカネになるという噂が流れたみたいで、昨今は依頼しなくても、退職した企業や取引先企業の役員名簿に加え、彼らの口座情報、不動産などの登記情報、ゴルフ場の会員名簿などが続々と流れてくるようになったのだとか。

 その流出元はもちろん、すべて高齢者。組織的に情報を集め、強盗団など闇職に売り込んでくるのである。

「どう料理するかは現場でタタくヤツらの裁量だけど、こういう事件っておもしろいぐらい新聞にもニュースにも出ない。警察を呼んでないんだろうね。ターゲットとなるジイさんたちは、どれだけ公表できない財産を自宅に隠し持っているんだって話だよ」

 同世代の高齢者から恨まれたら最後、個人情報を売られて闇名簿に登録。強盗団の餌食になるのをただ待つしかないのだ。

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通常の名簿はデータ化されている、闇老人が集めた名簿はルーズ
リーフに手書きで書き写されている。この箱が数億円に化けることも


― 犯罪集団化する[(闇)老人]が急増中【3】 ―




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