ジミー・ペイジ「60代の今しかできない演奏ができた」
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取材・文/高岡洋詞 撮影/Ross Halfin
2007年12月10日、ロンドン、O2アリーナ。アトランティックレコードの創始者、故アーメット・アーティガンの追悼コンサートに、70年代最高のロックバンド、レッド・ツェッペリンが19年ぶりに結集した。ジミー・ペイジ(ギター)63歳、ジョン・ポール・ジョーンズ(ベース)61歳、ロバート・プラント(ヴォーカル)59歳。1980年に亡くなったジョン・ボーナム(ドラムス)の代役は息子のジェイソンが務めた。2000万人の応募者から選ばれた2万人が目撃した3度目の再結成ライヴが、5年を経て『祭典の日(奇跡のライヴ)』としてソフト化。このライヴについて、そしていまだ衰えない音楽への思いをジミー・ペイジが語った。
――『祭典の日(奇跡のライヴ)』、堪能しました。演奏も素晴らしかったし、特によかったのは、みなさん自身がとても楽しそうに見えたことです。実際いかがでしたか?
ジミー:最初の2曲はステージモニターが不調で返しが聞こえなかったから不安だったけど、しっかり準備していたからなんとか乗り切れた。3曲目の「ブラック・ドッグ」からモニターが復調して以降は、最高に楽しみつつ、観衆にショックを与えることができたと思うよ。
――「ブラック・ドッグ」を演奏し終わったときの笑顔が印象的でしたが、単に緊張していたのがほぐれてきたんだと思っていました。
ジミー:モニターの問題だったんだ。あの夜のセットリストは私たちのレトロスペクティヴ的なものにしたかった。かつての私たちを知らない世代に「これがあのレッド・ツェッペリンか」と思ってもらえるように。ファーストアルバム冒頭の「グッド・タイムズ・バッド・タイムズ」からスタートするのは理にかなっているし、次はセカンドの「ランブル・オン」……といった具合にね。
――70年代の全盛期に劣らない名演だと思いました。当時と今とではどんなところが違いましたか。
ジミー:何もかもすべてが違うよ。当時は私たちも20~30代だったし、今はオリジナルメンバー3人とも60代。違って当たり前で、同じようにやれと言われてもできっこないよね。ただし、ここが重要なところなんだが、ワインは寝かせて熟成させると味が変わっておいしくなる。私たちも同じなんだ。熟成するまでは飲みたくても飲めないんだよ。つまり60代の今しかできない演奏ができたということだ。
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