年始のUターンラッシュ、最も悲惨だったルートは?
―[道路交通ジャーナリスト清水草一]―
昨年末に、下り車線の対面通行が可能になった笹子トンネル。一般道に下りることなく通行できるようになったわけだが、片側一車線のため、年始のUターンラッシュ時にはNEXCO中日本が45~100km超の渋滞が発生すると予想した。そこでSPA!渋滞取材班は、実際の混み具合を調査すべく、3ルートで競争。ゴールの環八を目指して激走しました【後編】
⇒【前編】はコチラ
清水草一=文 Text by Shimizu Souichi
池之平昌信=撮影 Photographs by Ikenohira Masanobu
◆年始のUターンラッシュ、最も悲惨だったルートは……
メインの笹子トンネル特攻ルートに対し、一般道の奥多摩ルートを担当した編集Kは?
「国道411号線“大菩薩ライン”は、外気温マイナス3~5度。路肩には残雪もあり、ところどころ凍結してました。私同様、東京方面に向かう八王子、多摩、品川ナンバーがちらほら。奥多摩ルートは右に左にくねくね、上りはともかく下りは凍結路面が怖かったです。時速40~60kmぐらいで走り、1時間半後の19時に奥多摩湖到着。そこから青梅街道を爆走、まったく渋滞なしでした。スタートしてから約3時半後の21時、環八に到着しました」
Kによれば、「中央道の渋滞がひどいときは、西東京に住んでる人には意外にオススメかもしれません」とのこと。確かに甲府から3時間半ならそれほど遅くない。
最も悲惨だったのは、東名迂回ルートの不肖ワタクシ。御殿場ICまでは順調ながら、東名は「渋滞50km」の表示! 結局中央道ルートのちょうど2倍、4時間もかかっちまった。まさか奥多摩ルートに負けるとは……。
この日の渋滞は全般に軽微だったが、東名だけは中央道の迂回組により、予報より2~3割渋滞が増えていたのでした。
みんな、それほど笹子トンネルが怖かったんだね。
【結論】
トンネル事故以来、中央道の渋滞はかえって大激減しております。山梨県の観光産業への悪影響が心配であります。この上は、早期に上り線が開通し、通常の運用が戻ることを祈ります。高速道路は大事なライフラインですから!
図版/ミューズグラフィック
― 中央道、東名、一般道をヨーイドンで競争してみた!【2】 ―
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