カーライフ

「トンネルよりも危険なのは首都高だ!」道路交通ジャーナリスト・清水草一

先の衆議院選挙で圧勝の安倍晋三総理と、これまた先の東京都都知事選で圧勝の猪瀬直樹都知事に、不肖・道路交通ジャーナリストの清水草一がご進言申し上げます。お時間が許すならば、いつでも馳せ参じますので、まずはweb上にて日本の道路を取り戻すプランをご覧ください

清水草一=文 Text by Shimizu Souichi

◆道路強靭化の具体案でございます!

安倍首相 総選挙直前に発生した、笹子トンネル天井板崩落事故。この悲劇が、自民党の掲げる「国土強靭化」の正当性を裏付けることになったのは、皮肉であり不幸中の幸いでもあったと考える、道路交通ジャーナリストの清水草一であります。

 何も考えてない皆様は、大マスコミが「道路建設は悪!」と言えばすべからく悪と決めつけ、「道路が危ない!」と聞けば全部危ないから早く直せと考える。どっちも誤りであることは言うまでもありません。

 日本の道路インフラが老朽化しつつあることは間違いないですが、すぐにあちこちの橋が自然に崩れちゃうとか、そういうことではない。「鉄筋コンクリート構造物の寿命の目途は60年」とは言っても、60年経ったらすぐダメになるわけじゃない。寿命の長い部分もヤバい部分もあるし、延命工事の効く区間も無理な区間もある。千差万別であるがゆえに、まず必要なのは緻密な点検であります。

笹子トンネル

笹子トンネル天井板崩落事故は、ボルトを接着剤で留めていた施工上の不備に、点検の盲点が重なった不幸な事故だった(コンクリートの老朽化が原因ではない)

 笹子トンネルの場合は、例外的に点検に盲点があった。トンネル本体は適切な補修を行えば最低100年は持つし、あれから全国のトンネルで総点検が行われているので、もはやトンネルの崩落を心配する必要はありません。

 それよりヤバいのは橋だ。中でもヤバいのは首都高!

 なにしろ首都高は日本で一番古い高速道路で、高架橋構造がその8割を占める。交通量は日本一多くて、大型車の占める割合も日本一。最も古くて、最も傷めつけられている、日本の道路老朽化の見本市です。強靭化に手を付けるとしたら、まずここからしかありえない。

 首都高に関しては、大規模更新(リフレッシュ)が、昨年初頭から有識者委員会にて検討されておりました。首都高の建設の古い部分について、地下化(4兆円)か補強(1兆円)か撤去(5000億円)かという、3つの選択肢が示されましたが、地下化はお金がかかりすぎるし、撤去は渋滞が超悪化する。補強が最も順当な結論であると考えます。

 いまだに首都高を醜いと捉え、「日本橋の上をなんとかしろ」と仰る頭の固い方がいらっしゃいますが、まるで廃仏毀釈だ。首都高こそは世界初の都市高速網であり、世界に誇る個性的な景観。お金をかけても保存すべきです。首都高を世界遺産に!

 ということで、C1は大規模な「修繕」で寿命を延ばすべし。すでにその技術は確立されており、1兆円かければ50年は延命できるのです。

※【後編】「首都高C1は世界産業遺産への登録を目指すべし!」に続く
⇒http://nikkan-spa.jp/367556


首都高

マジで老朽化が進む首都高1号羽田線の橋脚

― 道路強靭化の具体案でございます!【1】 ―

ハッシュタグ




おすすめ記事