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サッカー日本代表、コンフェデ杯で意外な新規ファンを獲得

 先のコンフェデレーションズカップでブラジル、イタリア、メキシコと3連敗を喫したサッカー日本代表。26日、決勝トーナメントに進むという望みが叶わず帰国の途についた彼らを成田空港で出迎えたサポーターは、約70人だった。ベスト16に進んだ’10年の南アフリカW杯の際には、約4200人が出迎えたことを考えると、なんとも寂しい数字だ。  今大会での日本代表は、強豪・イタリア代表相手に3ゴールを決めるなど善戦する場面もあったが、それでも3連敗と結果が伴わなかったのも事実。ファンの態度が変わってしまうのも当然だろう。特に、今大会の3戦はそれぞれ日本時間AM4時(ブラジル、メキシコ戦)とAM7時(イタリア戦)から行われたので、朝早くから起きてTV観戦していたファンのなかには「寝不足になってまで見たのに……」と落胆した人も少なくないはずだ。
本田圭佑,サッカー日本代表

コンフェデ杯ではPKでの1ゴールに終わった本田。彼のプレーにも「本田がボール持ってると期待しちゃう。一人だけ金髪で目立つし」(朝キャバ嬢)との声

 一方で、この「日本時間の早朝キックオフ」という大会レギュレーションが功を奏し、普段はサッカーを見ない人がTV観戦を通じて「日本代表を好きなった」というケースもあるようだ。新宿の朝キャバで働くエミさん(25歳)が話す。 「イタリアとの試合はちょうど出勤した直後に始まったんですよ。私、普段はサッカーとか全然見ないんですけど、なんかお店のコたちがワンセグ見ながら超盛り上がってるんで、一緒に見てたんです。そしたら、『あ、またゴール! 日本って強いんだ』って段々楽しくなってきました。開店後もお客さんと一緒に見て盛り上がったし、こんなに楽しいなら来年のW杯も絶対に観たいですね。ガンバレ、ニッポン!」  同様に、「お店の人が夢中になってるんで、試しに見たら……」と話すのは、池袋の早朝ヘルスで働く香織さん(23歳)だ。 「試合の影響もあったのか、その日、全然お客さん来なかったんですよ。それで待機所にいたら店長たちがテレビで超盛り上がってて、『あまちゃん見ていいですか?』って聞いても『ダメ!』って。それで仕方なく見てたんですけど、サッカーってこんなに面白いんですね。なんで日本(イタリアに)負けちゃったんですかぁ? すごい悔しくて、その日はお客さんとその話ばっかりしてましたよ。ぶっちゃけ本田(圭佑選手)しか名前と顔が一致しないし、いまだにルールもよくわからないけど、次の試合も絶対に見ようと思っています!!」  早朝放送という状況が、思わぬファン獲得に繋がったコンフェデレーションズカップ。来年6月のW杯本番では、地球の裏側で奮闘する日本代表に、彼女らからも熱いエールがおくられることだろう。 <取材・文/日刊SPA!取材班>
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