「薄毛とハゲ」「ニキビとおでき」は何が違うのか?
よーく考えると違いが曖昧な似たモノは多く、また、個人の主観で定義が変わることもある。そんな似て非なるものの違いを改めて調査!
「例えば、『薄毛』と『ハゲ』。薄毛は毛の本数や密度が減った状態。ハゲは円形脱毛症のようにまったく毛根のない状態のことです。そして、薄毛を改善するのが『育毛』で、ハゲの状態から再び毛を生やすことを『発毛』と呼びます」
つまり、言うなれば、やせた土地の弱った植物に栄養を与えるのが「育毛」で、更地を耕すことから始めるのが「発毛」。そのため、「スカルプケアシャンプーはあくまで育毛効果が目的でハゲには効果はあまり見込めない」らしい……。
ほかにも体の悩みで言えば、思春期にできる「ニキビ」。20歳を過ぎたら「おでき」なんて言われるけれど、実はこれらも別モノ。
「ニキビは一般的に白・黒・赤・黄の順に悪化します。白は皮脂が過剰分泌し固まった状態。皮脂が酸化して黒、炎症して赤、さらに化膿して膿がたまった状態が黄です。おできは毛穴の中で細菌が感染して起こる化膿性の病気。黄ニキビと非常に似ていますが、原因となる細菌が違います。ニキビ菌によってできるのがニキビで、ブドウ球菌感染症がおできです」
つまり、大人でも皮脂の過剰分泌でできたのなら、「おでき」ではなく「ニキビ」。では、両者の原因となる「細菌」と、この季節よく聞く「ウイルス」の違いは何か。
「細菌は細胞膜、細胞壁を持ち、自力で複製や増殖できる言わば生物。ウイルスはタンパク質の殻と核酸からなる粒子で、ほかの生物を宿主にしないと増殖できず、現代の自然科学では生物定義ができていません。生物である細菌は市販薬に含まれる抗生物質で撃退できますが、ウイルスは効きません。しかもウイルスは自らDNAを組み替える能力があるため、毎年違うインフルエンザが爆発的に広まってしまうのも、そんな理由です」
正しい医療用語の違いを知れば、対策も変わってくるのだ! <取材・文/週刊SPA!編集部>
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