ビッグサイズな男のための“キレいめカジュアル”の選び方
「デブやガタいのデカい男はおおらか」というイメージが一般的にはあるだろう。が、ビッグサイズの男たちは意外と密やかに服選びに心痛めていたりする。
「サカゼン」という心強い味方はあるけれど、ビッグサイズのシャツやトレーナーにダボダボズボンという組み合わせは、どうしても“もっさり感”が伴う。
完全オフならばジャージでも短パンでもいいけれど、ときに女子ウケを狙いたいときもある。デカい男にとって、“キレイめカジュアル”がもっとも難しいのだ。
そんな悩みに対し、男性専門のファッションコーディネートサービスを行う「ライフブランディング」代表の吉田泰則氏は、「2Lや3Lサイズの方は、ついついヨコのサイズに合わせがちですが、タテを気にした服選びをすると印象はガラリと変わります」とアドバイスする。
ガタイのデカい男はついつい、自分の体の大きい部位がゆったりするサイズを選びがち。が、これが“もっさり感”の元凶だというのだ。
例えば、肩幅から胸囲にかけてガッチリした体型の人が、肩幅に合わせてシャツを選べば当然、着丈は長くなる。ズボンも同様で、たっぷりボリュームの腹や腰に合わせるとモモの部分はブカブカに。
そして、ダボダボシャツの裾を、「楽だから」とブカブカズボンにインせず出してしまうため、全体的にただただデカい。存在感だけはあるけれど、いまいちあか抜けない、ともするとだらしない印象になってしまうのだ。
「まずは、試着の際に自分のどこが標準(既製服)より大きいのか確認してみてください。肩なのか胸なのか、お腹なのか首回りなのか。その部分が、なるべくジャストのサイズを選ぶのです。身動きとれないほどの小さいサイズを選ぶ必要はありませんが、楽であることを優先せず、動かせるギリギリのサイズ感のものを探しましょう。そうすると、標準サイズに近い部分との差が小さくなるので、ルーズな印象がなくなります。ズボンはストレッチ素材を選ぶと、座ったときの窮屈さはなく、立ち姿のシルエットがキレイにでますよ」(吉田氏)
ジャケットの丈が腿にまでかかってしまうようであれば、長すぎ。手間でもお直しに。シャツの丈が長いようならば、ズボンにインする(ただし、ズボンの股上とのバランスに注意。股上が深いズボンは年寄臭くも見えるから注意!)。
これが、「タテを意識する」ということなのだ。
「あと、細かなことですが、人の目線がいく部分――上半身に濃いグレーや濃紺、黒などの収縮色をもってくる。明るめの膨張色はなるべく下半身に。色使いでスッキリと見せることができます」(吉田氏)
「楽ちん」であることを少しだけ諦める。日々、窮屈な思いをしている規格外の男にとっては結構なハードルではあるのだけれど、かのドン小西も言っている。
「大きなものを手に入れたいなら、リスクを負わないと。何かを捨てないと」
モテのためなら、できる、はず。
●コーディネートサロン ライフブランディング http://ones-style.jp
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<取材・文/小山武蔵 写真/flicker by JonoMueller>
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