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「上司が評価してくれない」ときの対処法

「俺は正当に評価されていない!」なんて青くさい叫びだが、今や40代こそ、こうした不満が溜りやすいという。では、正当な評価とは何なのか? 全国の37~49歳正社員111人にアンケート調査、会社からの評価に対する不満と実態に迫った

◆仕事はきちんとしてるのに、コミュニケーション面で評価されない

コミュニケーション

「仕事はきちんとしているが、コミュニケーションが不得手なばかりに実力より評価されていない」と感じている会社員57%

 今回の調査によると、40代の2人に1人が「仕事はきちんとしているが、コミュニケーションが不得手なばかりに実力以下の評価しかされていない」と感じていることがわかった。

「積極的に上司に意見したり、盛り上げる会話をしているヤツは過大評価される」(38歳・ゼネコン)、「自分より能力がないのに、口だけが達者な同僚が出世しているのを見てゲンナリ」(42歳・保険)など嘆きの声が寄せられている。

 フレックスコミュニケーション取締役の大崎隆夫氏はこう指摘する。

「“上司が見てくれているはず”という思い込みが、そもそもの間違いなんです。上司の大半はプレイングマネジャーですから、部下のほうからアプローチしなければ、見逃されてしまうのはごく当然のことです」

 自分にとってはたった一人の上司でも、上司からすれば大勢いる部下の一人にすぎない。その現実をしっかり受け止めたとき、突破口が見えてくるとも言う。

大崎隆夫氏

大崎隆夫氏

「職場におけるコミュニケーションで最も注力すべきは“部下力”を磨くことです。上司が何を考えているのか、要望やニーズをしっかり捉え、上司が抱えている問題を解決することが大切。そのためには“上司がわかってくれない”ではなく、“いかにして上司を成功させるか”と頭を切り替える必要があります」(大崎氏)

 一方、企業向け研修で講師を務める濱田秀彦氏は次のように指摘する。

「上司にわかりやすく仕事の成果を報告するのはアピールではなく、職務です。しっかり報告できていれば、おのずと評価も上がります」

 これ見よがしなアピールやゴマすり・雑談では評価アップには繋がらないと、両氏は声を揃える。では、上司とそりが合わない場合はどうすれば……?

「上司に好かれたほうが仕事はやりやすいけれど、それはあくまでも本当の目的ではありません。部署や会社が目指す目的を達成し、そのプロセスで自分が成長する、そう割り切れば、腹も立ちません。また、上司からの評価が納得いかないものであれば、どこがどうダメなのか具体的に聞き出すのも手。そこを改善すれば、上司も評価せざるを得なくなります」(大崎氏)

 苦手な上司とも戦略的に渡り合うことが求められている。

【処方箋】
仕事の成果を報告するのはアピールではなく、職務と心得よ

<会社からの評価に対する不満と実態>
※全国の37~49歳正社員111人にアンケート調査(%はYesの割合)

●アピールが下手・よしとしないので評価されない
・コツコツ真面目に仕事をしている自分より、要領のいいヤツのほうが評価が高い:72%
・仕事はきちんとしているが、コミュニケーションが不得手なばかりに実力より評価されていない:57%
・口下手なばかりに割を食っている:51%
・割り当てられた仕事が地味なばかりに報われていない:47%
・打率は俺のほうがいいのに、たまにホームランを打つ目立つヤツのほうが評価されている:45%

●出る杭なので評価されない
・上司とそりが合わないばかりに査定が低くされている気がする:59%
・自分は出る杭なのかもしれない:54%
・会社のためになると思えばこそ、言うべきことはハッキリ言うので割を食っている:52%
・社内に敵がいる:41%

●ゴマをすらないので評価されない
・出張や旅行のお土産をマメに買ってくるなど、好感度を上げる行為はしていない:69%
・不器用でゴマをすれないので、上司に取り入っているヤツより報われていない:61%
・飲み会や雑談などには注力しないので、割を食っている:44%
・上司に手柄を渡すのには抵抗がある:40%

【大崎隆夫氏】
フレックスコミュニケーション取締役。個人向けコーチングから、企業の研修企画まで幅広く手がける。『コーチングで変わる会社 変わらない会社』(共著・日本実業出版社)

【濱田秀彦氏】
ヒューマンテック代表取締役。マネジメント研修講師。近著に、『あなたが部下から求められているシリアスな50のこと』(実務教育出版)がある

イラスト/佐藤ワカナ
― 40代「俺は会社で評価されていない」症候群【2】 ―




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