美容大国・韓国で、薄毛やハゲに悩むオヤジたちの間で大流行の育毛剤「ビタブリッドC」。何をやっても効果がなく、諦めて10年以上も放置したハゲ頭ですら、毛が生えてきたとの証言もあるが、これは本物なのか？　先だって日本進出も果たした“奇跡の育毛剤”のメカニズムを検証してみた！ ◆生えた＆増えたと韓流ハゲに大人気！本国では半年で95万本突破だが……。 　ハゲや薄毛の男が女性にモテないのは、隣国の韓国でも同様だ。そんな“薄毛”問題に悩む韓国の男たちは、カツラを愛用するなどハゲ隠しに必死である。 「韓国の女性はハゲに厳しい。髪が薄いと老けて見えるからという理由で敬遠される。だから、頭が薄くなってきたらカツラで隠す人が多い」という。 　そんな韓国のハゲ男たちの間で今、救世主と注目されているのが「ビタブリッドC」という商品。昨年12月に発売され、約半年で95万本も売れ大ブームになった。韓国の街頭には、あちこちに「ビタブリッドC」の広告が溢れており、大手薬品チェーンで販売中。多くの皮膚科や美容院でも使用されているそうだ。 「ビタブリッドC」の最大の特徴は、ビタミンCを肌に直接浸透させることができる点。韓国では、「頭皮に塗るだけで毛が生えてきた」、「毛が増えた」、「抜け毛が減った」など、ハゲ男にとっては夢のような結果が得られているとか。 　そもそもビタミンCと発毛や育毛には、どんな関係があるのか？ 「ビタミンCには、毛細血管を増強し、毛母細胞の分裂を促す効果があります」とは、県立広島大学名誉教授で大阪物療大学教授の三羽信比古氏だ。 「さらに育毛の大事なポイントは、毛穴を塞ぐ皮脂の過酸化を防ぎ毛母細胞を守ること。ビタミンCの不足を補うことにより、発毛衰弱を防御できると考えられます」 　ビタミンCには、さまざまな効果があるとされているが、発毛や育毛にも効果があったわけだ。さらに、三羽氏は「精神的ストレスで頭髪が一気に抜けたという俗説があるが、実際にストレスが原因でハゲることもある」と続ける。 「ストレスを受けたときに分泌される『ストレスホルモン』を緩和する物質を生み出すために、ビタミンCは不可欠。ストレスを受けたときにビタミンCが不足していると、ストレスが解消されず、結果的に急激なハゲ進行が起こることが考えられます」 　しかし、ビタミンCには大きな弱点があった。 「経口摂取の場合、ビタミンCの皮膚到達率は1％にも満たない。頭皮に直接塗って、ビタミンCを浸透させる手も考えられますが、ビタミンCは非常に不安定で、熱に弱いのがネック。化粧品にビタミンCを入れても、すぐに酸化してしまい効果は期待できない」 　ビタミンCは、発毛や育毛に効果があるが現実問題、商品化が難しかったのだ。 　そんな難題をクリアした商品が「ビタブリッドC」。従来のビタミンCの脆弱性をカバーした主成分である「ハイブリッドビタミンC」に応用されているバイオテクノロジー技術は、イギリスの『ネイチャー』ほか、世界各国で有望な技術として紹介された。 ◆育毛だけじゃない。男性機能も回復する!? 　ただし気になる点もある。韓国では、「ビタブリッドC」シリーズには、肌のトラブルを改善したり、男性機能を回復させると謳う商品も売られている。こちらも育毛剤同様、患部に塗るだけで効果が得られるという話だが、商品の主成分はすべて「ハイブリッドビタミンC」。ほとんど同じような商品で、髪も生え、肌のトラブルも改善され、股間も元気になる点に、疑問を感じなくはない。 　日本での販売を手掛けるビタブリッドジャパン社に直撃したところ、「韓国では、毛髪や肌状態のケアに対して、ユーザーから非常に多くの満足の声を頂いています。また、あまりオープンにはしていませんが、男性器に塗っても良いことも確認されています」といった回答が。結果的に発毛、肌トラブルの回復、男性機能の回復などの効果が得られた商品と見たほうがいいかもしれない。「韓国では、今もほかに効くところがないか検証中」だそうだ。 　成人男性のうち4人に1人が薄毛と言われる日本でも、韓国のハゲ男たちが絶賛する育毛剤「ビタブリッドC」は、大ブームになるのだろうか？ 【三羽信比古氏】 広島大学名誉教授、大阪物療大学の教授のほか、日本水素医療美容科学会の理事長を務める。著書に『ビタミンCの知られざる働き』 ― 韓国発［奇跡の育毛剤］でホントに増えるのか？【1】 ―