薄毛、わきが、二日酔い…自己流の対処法に効果はあるのか?
―[あの商品の“意外な”使われ方]―
時として、決まりきった使用方法を無視して予想外の使い方をする人々がいる。果たしてこれらはイノベーションなのか、無謀な行為なのか? そんな「意外な使用方法」を集め、検証してみた。
◆巷の自己流対症療法に効果はあるのか!?
F1メルセデスのドライバー、ニコ・ロズベルグがレース中、汗が目に入るのを防ぐために「ヘルメットの中で額に当てている」と明かして世間を驚かせた女性の生理用ナプキンは、「痔の治療中の男性が使うこともある」(渋谷駅前クリニック院長・木下隆央氏)。「血止めにタンポン、超音波にはコンドームなど、安価なモノで代用する場面は医療現場でもよくあること」(同)。
サーファーも愛用しているのは大人用オムツ。「冬場の波乗りでは足先まで覆うドライスーツを着用するのでトイレに行く手間が省けるオムツが便利」(48歳・男)。
また、「女性ホルモン錠で毛が生えた」(45歳・男)という薄毛男性の証言に根拠はあるのか?
「女性ホルモンのエストロゲンには発毛効果が認められています。本来、血圧を下げるための薬『ミノキシジル』なども同様です。ただし、男性ホルモンのアンドロゲンが減り性欲減退があり、夫婦生活には問題かも」(一番町レディースクリニック院長・飯田晋也氏)
役不足の股間対策には「女性用局部のかゆみ止め『フェミニーナ軟膏』を塗ったら早漏に効いた」(39歳・男)との報告。これは「軟膏の局所麻酔剤の成分が若干、感覚を麻痺させるため」(飯田氏)らしい。
「オロナイン軟膏がわきがに効いた」(30歳・女)のも気のせいか?
「細菌の繁殖が臭いをつくるので、殺菌効果が効く可能性はありますが、病院に行くべきです」(飯田氏)。
「海外のハードコアダイエットサプリECA(エフェドリン・カフェイン・アスピリン3薬配合)スタックがダイエットに最強のサプリと聞いて個人輸入しようかと」(43歳・男)というが、体への影響はどうなのか?
「いわゆる麻薬同様の興奮剤なので、心拍数と基礎代謝が上がる。同様の症状が認められるバセドー病の患者がやせるのと原理は同じですが、心室細動を引き起こすなど危険性が高く、医学的な見地からは言及できません」(飯田氏)
アスピリンには「ガンを予防できると聞いたことがある」(40歳・男)との声も。
「アスピリン、ロキソニンなど非ステロイド系消炎鎮痛剤は、大腸ガンの予防効果を試験中の段階」(神田医院院長・里井重仁氏)
懲りないがゆえに自己流の“治し方”が巷に蔓延する「二日酔い」。
「効く!」との声が多かった「肌荒れ、ニキビのペアA錠」「タチオン」「ウルソー」には「医学的なエビデンスはなく、どれも肝機能改善の薬だから、ニンニク注射と同様、気は心なのでは!?」(里井氏)。
「漢方薬の五苓散」(42歳・男)は「大酒を飲む日には先に飲むといいでしょう。頻繋にトイレに行くことにはなりますが、腎臓が元気だと確認できます(笑)」(飯田氏)
「胃薬のガスモチン」(38歳・男)、「サクロンとハイチオールC」(39歳・男)という声には、「それより『ガスター10』『ネキシウム』といった制酸剤なら『ウコンの……』なんとかより効きます!」(飯田氏・里井氏)と医師も実証済み!?
「アルコールを飲むと脱水症状が起きます。だから二日酔いに一番効くのは点滴。ただし、保険は利かないけどね(笑)」(飯田氏)
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