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「日本野球界番付」の編成会議に潜入。清原ショックのなか、秋山(西)山田(ヤ)柳田(ソ)が一足飛び!

 野球界番付社が発行する「2016年日本野球界番付」の番付編成会議が13日、大阪市内のホテルで行われた。  この会議は、前年のプロ野球全選手の成績や過去の実績を星取りに換算し番付化(https://nikkan-spa.jp/820400)し、毎年3月に「番付表」として発行しているもので、今年で24回目の開催となる。  相撲の番付編成会議と同様、全国から集ったマスコミ関係者やお笑い芸人、野球ファンなど25人からなる好角家ならぬ「好球家」が、約5時間に渡って激論を繰り広げた。本誌記者も今年晴れて評議員となり、番付会議に参加できる栄誉を得た。

横綱は引退。幕下から新入幕への大躍進が

 長らく”名誉職的”であった小笠原道大(中日)の引退で横綱は空位となった。このまま行けば、横綱昇進最右翼だった張出大関の前田健太はメジャー移籍で番付外に、同じく東の大関の内川聖一(ソフトバンク)も目立った成績を残せず残留。張り出し関脇だった黒田博樹(広島)が西の大関に昇格も、小結、幕内、十両以下は「成績が全体的に低調だった」と委員の間から口々に苦言が呈され、十両に降格する選手が続出した。  その一方で幕下の飛躍は目を見張るもの。西幕下21枚目で幕下優勝した秋山翔吾(西武)が東前頭12枚目に。トリプルスリーの山田哲人(ヤクルト)が西幕下17枚目から西前頭12枚目に、同じく西幕下20枚目だった柳田悠岐(ソフトバンク)が西前頭13枚目に大躍進。十両を飛び越しての新入幕は’04年20勝をして阪神を優勝に導いた井川慶以来の”快挙”となったが、3人同時は初の快挙となり、会場はこの日一番の盛り上がりを見せた。  また、東幕下63枚目であった大谷翔平(日本ハム)は東の十両筆頭に、ライバル藤浪晋太郎(阪神)は西63枚目から、西の十両筆頭とこちらもスピード出世となり、番付の上でも切磋琢磨することとなった。
日本野球界番付編成会議に潜入

5時間にも及ぶ編成会議が無事に終わり胸を撫で下ろす、野球界番付社の塩村和彦氏

 番付を主宰する野球番付社の塩村和彦代表は「年に1回しか評価の場所がない番付だから、大胆に上げ下げしたかった」と語ったが、大相撲の番付のルールに則るため、その都度、相撲史家の評議員から”待った”がかかり議論となることも。

清原ショックは番付編成会議にも

 そのなかで、端々で話題となったのが、’95年~’97年には大関にまで上り詰め、番付の常連だった清原和博容疑者。甲子園歴史館のボランティアスタッフを務める評議員の男性は「館内で松坂大輔の横浜高校とともに、展示されていたPL学園時代のユニフォームが片付けられてしまって本当寂しい。現在、会場内で流れている映像も清原のものが多いだけに、今後どうなるか……」と顔を曇らせた。 <各段の優勝者> 幕内:大関 前田健太(広)14勝1敗 十両:東12枚目 サファテ(ソ)14勝1敗 幕下:西21枚目 秋山翔吾(西)8勝0敗 三段目:西三段目1 武田翔太(ソ)7勝0敗 序二段:西序二段16 立岡宗一郎(巨)6勝1敗 ⇒【画像】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=1055169
<2016日本野球界番付>
2016日本野球界番付 なお、番付は同席した行司・木村善之助氏の筆により、約2週間かけて、相撲そっくりの番付表となり3月10日頃より発売される。1枚200円、お問い合わせは野球番付社(06-6351-5146)まで。 <取材・文/SPA!プロ野球取材班>
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