「仕事ができる人が稼げる」のではない! 平凡なサラリーマンが目指すべき働き方
40歳で出世レースに負けてなお仕事や競争にこだわるなら、自由に生きたほうが幸福度は高い。この前提に立って、一歩スライドして新境地に飛び出すのも方法の一つだが、か細いながらも平凡なサラリーマンが今の仕事をしながら勝ち組を目指す道はないのか? その可能性をヘッドハンティングのプロである兼本尚昌氏に話を聞いた。
※週刊SPA!10月24日号『実録[中年の危機]を突破する技術』より
「昨今、『40歳でも転職市場で通用する』などと言われていますが、あくまで一部の超即戦力に限ります。どこの企業も40代社員は飽和状態で、ベンチャー企業はそもそも経営陣が20代・30代。ですから、すでにそれなりの立場にいて、業界内に名前が通っているくらいでないと厳しいですね」
この時点で平凡なサラリーマンではアウトなわけだが、それでも一縷の望みはあると兼本氏。
「多くの人が勘違いしていますが、『仕事ができる人が稼げる』のではなく『成長する業界・企業にいる人が稼げる』のです。つまり、転職即年収アップは見込めなくとも、有望な業界・企業に転職し、その会社を成長させることで年収は上げられる。そのためには、まず目の前の仕事で業界屈指とまでいかずとも、少なくとも社内で一番のスペシャリストになること。そのスキルと経験を持って、ポテンシャルはあるけれど埋もれている会社を立て直すのです」
例えば、成長産業と言われながら伸び悩む介護のような業界や、一般的には成長が止まっていると思われているような業界や企業に、ITや営業やマネジメントなどのスキルを磨いて転進し、自力で会社を育てるのだ。
「このように企業を育てるという観点からすると、英語や資格など汎用性がウリの勉強をしても意味がない。企業に欠けているピースとあなたのスキルが、パズルの如くがっちりハマることが重要です。そのマッチングを成功させるためにも、常に履歴書はアップデートし、ハマる相手を探す努力を怠らないこと。LinkedInなどビジネスマン向けのSNSに登録しておけば、思わぬ企業からお誘いの声が掛かるかもしれません」
目の前の仕事を突き詰めれば、その仕事を新しい業界や会社に応用・発展させる道も見えてくる!〈取材・文/週刊SPA!編集部〉
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