「このあと、どうする?」セーラー服姿の吉崎綾と妄想デート【写真あり】
『週刊SPA!』の不定期の特集企画「妄想デート撮『このあと、どうする?』」。毎回、著名人に「理想の妄想デート」をテーマとした文章を書き下ろし、そのシチュエーションに合わせたグラビアを撮り下ろす本企画。
今回は作家の橋爪駿輝が書き下ろした「妄想デート」を吉崎綾が再現した。
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「なんか犬みたい」
よく、そう言って僕を笑っていた彼女が駅近のカフェに現れたとき、目を疑った。「なんでセーラー服……?」。自然と洩れた言葉に対して、彼女はむしろ責めるように反論する。
「だって高校の頃に戻った気持ちで会おうっていったじゃん」
いや。たしかに五、六年ぶりだからと、そんなやりとりLINEでしたけど。あくまで気持ちの話っていうかたとえっていうか。「じゃ。いこっか」。僕の困惑もお構いなし。彼女に急かされ今夜予約した居酒屋へ。案の定、店員に年齢確認されるも、素早く身分証を突き出し席に着く。
生ビールをジョッキでぐいぐい飲み干す彼女の喉仏。その上下運動が妙に艶めかしく、つい視線を逸らす。酒が進んでウーロンハイへと移行した彼女の瞳は少し濡れて見える。
「私、なんも変わってないでしょ」
「そんなことないよ」
高校の頃の彼女は煙草なんて吸ってなかったし、居酒屋へ行く途中にスカートからチラリと覗いた大人の下着も持ってなかった(はず)。
「ふーん」。彼女がおもむろに手を差し出す。なんだ? またも困惑しながらその上に手を置くと、
「キミはやっぱ、犬みたいだね」と、にやついている。
違う。あの頃の僕だと思うなよ。もういろいろ経験済みだ!という主張を込めて、僕は重なった手のひらをぎゅっと握った。彼女の瞳と視線が符合する。ああ。やっと気づいた。これは餌をいただく前の儀式だったのだ。なんて、今さら遅い。
「この後、あの頃できなかったことしよっか?」
頷く以外に選択肢はない。だって、僕は犬だから。
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【吉崎 綾】
’96年、福岡県生まれ。T154B82W58H86。元ラストアイドルメンバーで、現在はモデル・タレントとして活躍。ツイッター「@YOSHIZAKI_AYA」、インスタグラム「yoshizaki_aya」
【橋爪駿輝】
’91年、熊本県生まれ。フジテレビでドラマプロデューサーとして活躍する傍ら’17年に作家デビュー。’20年、YOASOBIの楽曲「ハルジオン」の原作として『それでも、ハッピーエンド』(ソニー)を書き下ろした
文/橋爪駿輝 撮影/桑島智輝 スタイリング/福田春美 ヘアメイク/Yoshi 撮影協力/HOTEL COLORFUL P&A
同級生と久しぶりの再会。セーラー服姿で現れた彼女は、あの頃と変わらず僕を振り回す――
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