ガスコンロは4口でステンレストップが最高。魚焼き器は必要ナシ!
今、住宅系のYouTube界隈を騒がせている男がいる。動画チャンネル『ジュータクギャング』の押村知也だ。設計から建築、インテリアコーディネイトに至るまで住宅に関するすべてをこなす住宅のスペシャリスト「住空間クリエイター」である。歯に衣着せぬ彼の発言は、わかりやすくて痛快。『ジュータクギャング』は、更新のたびに一般視聴者の心をつかみまくっている。
そんな押村は「コンロはステンレストップが最高!」と声高に叫ぶ。自身もホーロートップ、ガラストップ、IHヒーターと使い倒し、結果辿りついたのが「4口のステンレストップのガスコンロ」だという。誰もが何気なく使っているコンロだが、プロが本気で分析するとどう見えるのか?
「最初に言っておきたいのは、コンロは3口ではなくて4口がおすすめだということ。日本の主流は3口なので、4口も使わないと思う方が多いでしょう。確かに4口で同時に火にかけるケースは稀ですが、ポイントは鍋を置いておける箇所が増えるということ。これは思った以上に便利で快適です」
では、なぜステンレストップがおすすめなのか? 自ら使ってわかった素材のよし悪しとは何か?
「昔は、鉄に塗料を焼きつけたホーロートップを使っていました。次にIHヒーターを2台使い潰して、その間は14~15年ぐらい。さらにガラストップを6年ほど使いました。そして現在、ステンレストップを使っています。ホーローやガラスコートトップは汚れが落ちにくく、傷つきやすい。現在主流のガラストップは掃除しやすそうに見えて実はそれほどでもない。また、五徳が個別につくので、フライパンを振って調理する際などには安定性が悪い。結論からいえば、ステンレストップが一番です。洗ってもサビにくく、多少は手荒に扱っても大丈夫。プロの料理人が働くキッチンは、ほぼ100%がステンレス製です。それだけステンレスが使いやすくて、清掃性が高いということです」
最近はガスではなくIHを選ぶ人も多いが、家庭から「火」を排除してしまうことに押村は否定的だ。
「火をまったく見たことがない子供が増えているので、教育的な意味においてもガスコンロで火を見る、見せる、使うということをおすすめしています。また、IHヒーターやガラストップなどの掃除がラクでいいという人は、そもそも掃除を念入りにするタイプじゃないので、結局、汚れを放っておいてダメにしてしまうケースが多い。であれば、ステンレスのほうが便利ですよ、と教えてあげたい」
洗いやすく錆びにくいのがステンレスの特徴
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(おしむらともや)スタイラス所属。20代で建築、都市計画、インテリア、暮らしについてカナダ、アメリカで学び、輸入住宅などを手掛けるも挫折、住宅とは何かを見失う。大手ハウスメーカーや大手デベロッパーにコンサルティングして感じた「業界の嘘」と「都合の良い慣習」に納得できず、悪しき慣習にまみれた日本の住宅づくりからの逸脱が始まり、住宅業界の異端児となり、1000棟以上の建築設計を手掛ける。2022年7月にYoutubeチャンネル『ジュータクギャング』を開設。近著『美しい家のつくりかた』
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『美しい家のつくりかた』 1000軒の家を建ててわかったこと |
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