サラリーマンからオシャレな農家に転身「農家は誰でもできる」
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サラリーマン稼業に疲れ、自然の中で暮らす生活に憧れる人は少なくない。しかし、農業ともなると「初期費用が1000万円かかる」「朝から晩まで肉体労働」といったイメージから二の足を踏む人がほとんどだが、サラリーマンから転身し、3年前から農業を営む千葉康伸さんの言うことはまったく違う。
「農家は誰でもできるし、そんなに元手もかかりません。なによりクールだしカッコいいんですよ(笑)」
実際、千葉さんが直接就農に使った費用はたったの200万円だ。
「軽トラを含めた機械が100万円に肥料やタネなどの資材が100万円。オークションをこまめにチェックし、情報を集めて中古で安いのを探せば、それくらいで済みます。地代は現在、地主さんの好意でタダですが、かかったとしても年間10万~20万円くらいです」
もうひとつ大きな出費としては、高知県にある「土佐自然塾」という農業の学校に1年間通い、その学費などでかかった約120万円。
「農家としてやっていくには、確かな知識と技術が必要です。農園に研修生として入れば学費は要りませんが、勉強という面では不十分。ここはお金をケチらずに、いい学校でみっちり学ぶことをお勧めします」
ちなみに最長2年間、年間150万円まで学費を支給してもらえる「青年就農給付金」という国の制度があり、これを利用できれば学費は実質タダ。同様に新規就農者に対して、最長5年間、年間150万円給付する制度もある。
そうして農家になった千葉さんだが、生活はいたって優雅だ。
「今は自分が食べたいと思うものを中心にニンジンやタマネギ、カボチャなど35種ほど手がけています。ただ、最優先は子育てで、子供が保育園に行った後の9時頃から畑に出て、夕方5時には切り上げています。その後、発送作業など2時間ほど働きますが、それほど忙しくはありません。7~9月はほぼ休みがないですが、春と秋は大体土日は休み、1~3月になると週1くらいしか畑に出ません。寒い時期に働くのは大変じゃないですか(笑)」
収入も順調で、就農3年目にして今年は600万円以上の売り上げになる予定だという。
「将来的には、地域に同じ有機農家の仲間をどんどん増やしたいし、カフェも開きたい。そして50代のうちにここは若い世代に任せて海外に移住し、アボカドやパイナップルを育てて暮らす予定です(笑)」
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