「首都高C1は世界産業遺産への登録を目指すべし」道路交通ジャーナリスト・清水草一
―[道路交通ジャーナリスト清水草一]―
先の衆議院選挙で圧勝の安倍晋三総理と、これまた先の東京都都知事選で圧勝の猪瀬直樹都知事に、不肖・道路交通ジャーナリストの清水草一がご進言申し上げます。お時間が許すならば、いつでも馳せ参じますので、まずはweb上にて日本の道路を取り戻すプランをご覧ください
清水草一=文 Text by Shimizu Souichi
⇒【前編】はコチラ「トンネルよりも危険のは首都高だ!」
首都高1号羽田線の一部、運河上に桟橋方式で建設された区間に関しては、海水にさらされ老朽化が最も激しく、構造上修繕も難しい。よってここは造り直す必要があろう。
それについては、猪瀬新都知事が就任早々、「まず1号線からやる」と明言なさったので心強いですが、併せて都民の誇りとすべく、オリンピック招致とともに、「首都高C1の世界産業遺産への登録」も目指していただきとうございます。
道路全般の地道な点検・補修・再建を進めつつ、将来を見据えて着手していただきたいのは、新東名と中央道の延伸・複線化および、首都高3号渋谷線の再構築であります。
10年以内には3環状が完成する。しかし安倍総理のデフレ脱却策が成功して景気回復が軌道に乗れば、バブル崩壊以降20年間横ばいを続けた交通量は再度上昇曲線を描き、渋滞が悪化するのは必定。その時、東名と中央道の容量不足が最大のアキレス腱となる。今から手を打っておかねばなりません。
細かく書くといくら紙数があっても足りませんが、日本のシールドトンネル掘削技術は世界一につき、現在のルート直下にもう1本掘って複線化するのが最善でしょう。4兆円ほどかかりますが、日本の動脈だけに、災害時の代替路としても必要と考えます。
資金については、料金徴収期間の延長や、建設国債を日銀が買いオペすることで調達し、デフレ脱却の一助としていただきたい。まさに一石三鳥であります!!
【結論】
「人口が減るんだから、もう道路を造ってもムダ」というのは虚無思想だ。景気が回復すれば、人口減少率(年0.5%?)など、経済成長率(2~3%)がすぐ上回る! 安倍首相様ぜひ日本経済を取り戻してくださいませ
図版/ミューズグラフィック 写真/時事通信社
― 道路強靭化の具体案でございます!【2】 ―
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