「喫煙席なのに追い出された」愛煙家の悲鳴
―[狂気の[喫煙者狩り]に異議アリ]―
最近では喫煙者のマナーも随分とよくなり、歩きタバコをしている人もほとんど見かけなくなった。しかし、嫌煙家の要求はどんどんエスカレートしつつあり、スモーカーたちは辟易しているようだ。
先日、小誌Kが都内で経験した出来事。ある商業施設のエレベーターに乗ったら、あとから乗ってきた主婦軍団が「タバコ臭い!」と言い、睨みつけてきた。今や、服に付着したヤニ臭にまで気を使わないといけなくなったのだ。エスカレートする嫌煙家たちの理不尽な要求に困惑している愛煙家の声をまとめてみた。
●大西広太さん(仮名) 36歳/飲料メーカー
仕事先に向かおうと、流しのタクシーを停めて乗ろうとした。シートに座ると運転手に「お客さん、タバコ吸われません? 臭いが苦手なもんで、ほかのタクシーに乗ってもらえます?」と、まさかの乗車拒否。車内で吸うわけでもないので、反論したら「あのね、お客さんに染み付いてるタバコの臭いがダメなの。禁煙車っていうのはそういう意味」と軽くキレられてしまった。運転手個人の問題だと思うけど、二度と某タクシー会社には乗ってやらない!
●篠原孝尚さん(仮名) 29歳/広告代理店
全面禁煙の飲食店で、ケータイを出そうとすると、ポケットにあったタバコも一緒に出てきてしまった。一旦、それらをテーブルの上に置くと、慌てて店員が飛んできて「当店は禁煙でございます!」と鬼気迫る形相で注意された。いや、知ってるよ! 吸ってないし
●吉田幹久さん(仮名) 31歳/建設業
社長のツルの一声で勤務中は社員全員、禁煙という規則に。喫煙が見つかると罰金。忘年会の2次会で、店の外で吸っているところを上司に見つかり、2次会の費用3万円を払わされた! 2次会でも勤務中なの!?
●国元一郎さん(仮名) 31歳/人材派遣業
ファミレスの喫煙席でコーヒーを飲みながら、食後の一服をしていたら、隣の席のオバサン2人組に「悪いけど、私たち食事中だから、タバコやめてもらえる?」と少しキツめに言われた。喫煙席だと主張すると、店員を呼ばれ、タバコを消すハメになった
●塚田恭子さん(仮名) 32歳/派遣秘書
都内某病院の婦人科で「タバコを吸う人は診察しない。部屋を出ていくか、今から禁煙するかどっちかを選びなさい!」と迫られた。横のゴミ箱を見ると、タバコがたくさん捨てられていて……同じように診察拒否された喫煙者に思いを馳せました
●横井由紀夫さん(仮名) 37歳/不動産業
ウチのマンションでは最近、規約でベランダでの喫煙が禁止になったんです。仕方なく、自室の換気扇の下を喫煙場所にしていたんですが、なんと上の階のババァからクレームが入ったんです。曰く、「お宅のタバコの煙が入ってくるから、窓が開けられなくなった」と。外に排出される、ほのかな臭いにも過剰反応をするようになって参ってます。妻からも怒られるし、もう自宅でも吸えなくなってしまった……
●御手洗剛一さん(仮名) 42歳/小学校教員
家庭訪問に行ったら「タバコを吸う人はウチに入れられない」と玄関先で家庭訪問を実施することになった
●月島颯太さん(仮名) 26歳/不動産販売
禁煙に成功した社長が「今日から社内は完全禁煙」と喫煙所を撤去。ヘビースモーカーの先輩は、ストレスから円形脱毛症になっていた。ワンマン経営の中小企業だと社長の一存で分煙、さらには禁煙が決まるから振り回される社員はツラい
●西田浩一郎さん(仮名) 34歳/デザイナー
タバコ嫌いの女性と付き合ったら、当初は「私のいるところでは吸わないで」。次に「会う2時間前から吸わないで」。最後は「タバコとライターの持ち歩き禁止」になった。嫌煙モンスター化していく様子が怖かった……もちろん、別れましたけどね
●鈴木里美さん(仮名) 29歳/アパレル店員
知人の紹介で、霊能者に霊視してもらったんです。すると「いろいろ悪いものが憑いている」と言われ、さらに哀れむような顔で「粗塩を振りかけなさい。あと、タバコはやめなさいね。タバコなんか吸うから悪いものを吸い寄せてしまうのよ」と言われました。一応、粗塩だけは毎日振りかけてましたが、タバコをやめる気はなかったので、ずっと吸い続けました。それで1か月後、再び霊視してもらったら「すっかり清浄になったわ」と。タバコ関係ないじゃん!
イラスト/西アズナブル
― 狂気の[喫煙者狩り]に異議アリ【1】 ― ハッシュタグ
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