更新日:2012年04月26日 13:50
スポーツ

足ひれを使用して泳ぐ競技 フィンスイミングって何だ?

なでしこジャパンのW杯優勝は確かに素晴らしかった。でも、日本にはまだまだすごい人たちがいる。世間ではあまり知られていないけど、実は世界で活躍しているマイナー競技の“偉大なチャンピオン”たち。その奮戦ぶりと日々の鍛錬、競技への情熱を、しかと見よ! 【フィンスイミング】 谷川哲朗さん(日本選手権100mビーフィン5連覇ほか) ◆世界大会より、勝って当然の日本選手権のほうがビビります
フィンスイミング

国内競技人口は1000人ほど。「夢はフィンスイミングと言えば誰でもパッとわかるくらい普及すること」(谷川さん)

フィンスイミングとは、足ひれを使用して泳ぐ競技。谷川哲朗さん(26)はその中のビーフィン(片足ずつ足ひれを履く)という種目の王者だ。現時点で日本選手権の100mビーフィン5連覇中のみならず、200mで4連覇中、50m3連覇中という勝ちっぷり。さらに09年の世界大会では200mで6位入賞も果たした 。 「フィンスイミングを本格的に始めたのは大学院生の頃。もともと競泳をやってたんですが、大学時代に誘われていきなりフィンの大会に出たんですよ。当然、結果は惨敗で悔しい思いをしたことがきっかけになりました」 とはいえ、始めて間もなくの日本選手権で即優勝(100m)しちゃったんだからすごいわな。 「コンマ1〜2秒の差で辛うじて勝てた感じです。競泳とは勝手が違う部分も多くて、まず足がツラいんですよ。強く蹴るためにフィンはきつめのものを履いてるのでヘタをすると痛めてしまう。実際、昨年のアジア大会で試合前日に親指の爪を剝がしちゃって、激痛のなかガーゼでぐるぐる巻きにして出場したんです。体力もすごく要る。200mレースなんて後半は体が動かず溺れる寸前(笑)」 足ひれがあればラクかと思いきや、そんなことないのね。さらに勝ち続けるプレッシャーも……。 「世界大会よりも日本選手権のほうがビビります。国内で優勝しても当然と思われるし、世界大会でも決勝に残れないと『え!?』って感じで(笑)。ただ僕を脅かす存在が次々出てこないとフィンスイミング界は盛り上がらないし、世間にも認知されにくい。今は一般のプールはフィン禁止だし、OKのところも借り賃が高くて練習場もままならない。もっと普及に力を入れていかなきゃと思ってます」 ― 知られざる偉大な日本人王者大集合【5】 ―
おすすめ記事
ハッシュタグ