たかの友梨・現役女性社員が証言「会社が炎上すると合コンでもネタにされ、安く見られます…」
朝日新聞社、すき家のゼンショーHD、たかの友梨――。不祥事や社長の不用意な発言がSNSで拡散し、炎上する企業が巷には溢れている。ニューメディアリスク協会のデータによれば、炎上企業は年々増え続け、’14年(8月時点)の炎上件数は367件に上るという。週刊SPA!でも、会社員300人にアンケートを実施したところ、11%の人が「炎上経験あり」と回答。10人に1人は炎上企業に勤めた経験を持つことが判明した。
もはや対岸の火事とは言えない、所属企業の炎上リスク。その会社で働くということはどういうことなのか。そこで、小誌では実際に炎上企業で働く社員を直撃。その騒動の裏側で繰り広げられた社員たちの嘆きに耳を傾けてみた。
ここでは「たかの友梨」に勤める入社2年目の女性社員の声を紹介しよう。
10/21発売の週刊SPA!に掲載されている特集『[炎上企業]で働く悲劇』では、上記のケース以外にも、朝日新聞、日本マクドナルド、ヤマダ電機、ヤマト運輸、すき家、ホテルオークラ東京、JR北海道、JTB、神戸大学など、昨今世間を騒がせた炎上企業のその後を徹底調査。報道だけでは知ることのできない「現場の悲鳴」を特集している。また、「中途採用でも絶対に入りたくない炎上企業」もランキング化。「もしあなたの企業が炎上したら?」というシミュレーション企画も含め、炎上企業全盛時代のサラリーマンの処世術を多角的に検証している。 <取材・文・撮影/週刊SPA!編集部>
「あなた会社潰してもいいの?」
今年8月、労働環境の改善を訴えた女性従業員に対し、「たかの友梨ビューティクリニック」を運営する不二ビューティ社長・高野友梨氏が高圧的な発言をし、その一部始終を録音したデータが公開されて炎上。同社長が謝罪に追いこまれる事態になったのは記憶に新しい。
そんな「たかの友梨」で働く入社2年目の峯田恵子さん(仮名・24歳)は炎上直後をこう振り返る。
「まだ見習いの立場だったので、公開された録音データで『客が年間4万人減っている』とか初めて知る事実もあり、かなり不安になりました。一方、私は受付担当だったので『サービスは存続されるの?』『潰れたら前払いの利用料は返金してよね』などお客様からの問い合わせが殺到し、正直気が滅入りましたね」
そして、勤務先の炎上は彼女の私生活にも影響を与えた。
「従業員の過酷労働が報道されたせいで『あのコは忙しい』って思われたらしく、友達からの遊びの誘いがピタりと無くなりました。久しぶりに高校の同級生3人と食事したときも『給料も安くて、大変だろうから』と、私の支払い分だけ少なくされた。そこまで困窮してないんですけどね」
一方で、誘いが増えたのは合コンだ。同僚の独身女性にも同じ現象が起きたというが、なぜ?
「完全にネタ扱いですよ。どれだけ虐げられていたかとか聞かれるばかりで……最近、同僚と一つの結論に達したんですが、彼らは奴隷根性の都合のイイ女を探しているだけんです。後輩の女のコは、合コンで知り合った男と付き合ったら、ドS男だったそうです。私も2回食事した程度の男に『会社辞めて俺と結婚しよう』と言われた。低賃金でも働く安い女だと思われているのかもしれませんね」
偏見にめげず、社長の「ここで身につく技術こそ財産」という言葉を胸に刻む峯田さん。今後はエステ技術を磨き、落ちた自分の価値を高めていくのが目標だという。
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